国会議員に道知事、バラエティーに出演するイマドキの政治家

風刺コメディ・トークショーに続き、観察バラエティーにも出演
「政治を隠さず、分かりやすく伝えてくれる」

 6月から始まったKBS第2テレビの新バラエティー番組『鍋敷き』は、芸能人が作家になり、取材を経て本を出すまでの過程を追う。俳優アン・ジェウクは「常連の名店」、SUPER JUNIORのキム・ヒチョルは「女性アイドルグループ大百科」をテーマにしたが、最も関心を集めたのはお笑いタレント、イ・ギョンギュのテーマ「大統領選候補者インタビュー」だ。保守系野党「正しい政党」のユ・スンミン議員、革新系野党「正義党」のシム・サンジョン議員に続いて、7月11日には安煕正(アン・ヒジョン)忠清南道知事が出演した。大統領選挙の過程で経験したことを話しながら「美形という話はいつも聞いていた」」といったジョークを飛ばした。さらに番組制作陣は「与党『共に民主党』の秋美愛(チュ・ミエ)代表が7月18日、保守系野党『自由韓国党』の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表も25日にそれぞれ出演する」と打ち明けた。

国会議員に道知事、バラエティーに出演するイマドキの政治家


 7月10日には、SBSの新バラエティー番組『同床異夢2 君は僕の運命』に李在明(イ・ジェミョン)城南市長が登場した。寝起きの顔を洗い、食事をしながら言い争いをするなど、妻キム・ヘギョンさんとの日常を観察カメラ形式で公開した。李市長のフェイスブックには「攻撃的なイメージをフレンドリーに変えるチャンス」という応援メッセージも多かったが、「バラエティーなんかに出演して、世間のことには関心がなくなったみたい」という批判的なコメントも寄せられた。

 「政治バラエティー」ブームが起きている。風刺コメディーや政治がテーマのトークショーのウケがいいのはもちろん、政治家がレギュラー出演する観察バラエティーまで登場。7月15日スタートの『実家脱出』(tvN)にも、俳優チェ・ミンス、パク・サンウォン、イ・ジョンウォン、キム・ヘソン、お笑いタレントのパク・ミソンと並んで「共に民主党」の奇東旻(キ・ドンミン)議員が出演する。20代の子どもが、ネパールというなじみのない土地で独立し、生活していく様子を見守る役目だ。制作陣は「政治家の日常や悩みがバラエティーを通じてざっくばらんに公開されれば、よりいっそう政治家に親しみを感じられるという前向きな効果が生じるはず」と語った。

 テレビ朝鮮の政治トークショー『強敵たち』は、12日から柳政鉉(ユ・ジョンヒョン)元セヌリ党議員を司会に起用し、自由韓国党の張済元(チャン・ジェウォン)議員、正しい政党のイ・ジュンソク党員協議会委員長(蘆原丙選挙区)、文化評論家のキム・ガプス氏などと共に懸案について議論を交わす。ファン・イチョル・プロデューサーは「崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件が発覚した当時、視聴率は普段の2倍以上に跳ね上がった。新政権の発足で、政治に対する高い関心が続いている」と語った。

 海外ではかなり前から政治風刺コメディーやトークショーが一つのジャンルとして定着していたが、韓国ではあまり見られなかった。風刺コメディーは、生まれては消えるということを繰り返し、『ヒーリングキャンプ』『ヒザ打ち道士』といったトークショーにしばしば政治家が出演する程度だった。数年前からポッドキャスト(インターネット放送の一種)の政治風刺番組が人気を集めるようになり、総合編成チャンネルが政治問題を興味深く取り上げるトークショーを大々的に編成したことにより、「政治バラエティー」が根付き始めた。

 昨年の崔順実国政介入事件やろうそく集会、大統領弾劾や選挙などが起爆剤になった。政治に対する韓国国民の関心は急激に高まり、一方で権威は低下した。支持する政治家に対し、まるで芸能人のファンのように軽くアプローチする現象も見られるようになった。先の大統領選挙では、各候補がウェブバラエティー『ヤン・セヒョンのショットビュー』(SBS Mobidic)に出演し、意外な一面を見せた。翰林大学メディア・コミュニケーション学部のソン・ヒョンジュ教授は「皮相的なニュースや評論では満足できない視聴者が、政治を隠さず、分かりやすく伝えてくれるバラエティー番組を求めている」と分析した。

 バラエティー番組の制作陣が出演交渉する政治家は主として野党側に偏り、政治を取り上げるに当たって重要な「バランス」に欠けている、という指摘もある。慶熙大学言論情報学科のイ・フン教授は「バラエティーの特性上、政治を軟弱にして、本質から外れたイメージ政治へと押し流してしまいかねない懸念もある」と語った。

崔秀賢(チェ・スヒョン)記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース