暴行・強要で告訴、キム・ギドク監督が釈明

暴行・強要で告訴、キム・ギドク監督が釈明

 キム・ギドク監督が、ある女優から告訴された件について立場を表明した。

 3日、キム・ギドク・フィルムは「2013年の『メビウス』撮影中に起きた件につき、簡単に釈明が必要と思われる」として報道資料を配布した。

 キム・ギドク監督は最近、ある女優から暴行および強要の容疑で告訴された。ソウル中央地検は、この事件を一線の警察署には送らず、刑事6部(ぺ・ヨンウォン部長検事)に割り当てて直接捜査することとした。

 この女優は、13年に公開されたキム監督の映画『メビウス』に、当初は母親役として出演していた。しかしこの女優は、撮影現場でキム監督から「感情移入が必要」という理由で平手打ちされ、当初の台本にはなかったベッドシーンの撮影を強要されたと主張している。最終的にこの女優は映画を降板し、その役は別の女優が務めた。

 この件についてキム・ギドク監督は、報道資料を通して「その女優とは1996年から一緒に映画を始め、長い間友人のように過ごし、私が海外で賞を取った後、数回にわたって丁重に出演要請を行った」「ほかの部分は理解し難いが、暴力の部分については釈明しようと思う」と当時の状況を説明した。

 キム監督は「最初の撮影日、最初のシーンは、夫の携帯電話が原因でお互いに叩き合うというもので、ひどい夫婦げんかをするシーンの撮影中だった。4年前なので記憶がはっきりしないが、私自身が撮影をしていて、相手の俳優の視線カットで俳優を叩いたか、あるいは自分のほおを自分で叩きながら、これくらいやってくれればいいと言って実演してみせる過程で生じた事件。これも、およそ4年前なので正確な記憶ではない」と付け加えた。

 キム監督は「いずれのケースにせよ、演出者の立場から映画の事実性を高めるために集中し、生じた状況。多数のスタッフが見ている中、個人的な感情は全くなかった。一緒によい映画を作りたかったが、今やこのような状況になって、残念に思う」と語った。

 さらにキム監督は「最後に、今回の事件で、本当にレベルの高い映画を作る韓国映画のスタッフと俳優については誤解しないで欲しいと思う。私を信じて今回の映画『人間の時間』に参加してくれたスタッフ・俳優に、とても感謝している」と付け加えた。

チョン・ヒョンファ記者
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