アルマーニも認めた! 韓国人デザイナーがミラノを魅了

 今年5月、ファッションデザイナーのクォン・ムンス氏は1通の電子メールを受け取った。イタリアの伝説的なファションデザイナー、ジョルジオ・アルマーニ氏が世界中の有望なデザイナーを支援するプログラムに選ばれたという知らせだった。ジョルジオ・アルマーニ氏はシーズンごとに若いデザイナーを選び、世界3大ファッションウイークの一つに挙げられるミラノ・ファッションウイークでショーを行えるよう支援してきた。「不可能だと思われていたことが起きた。とてもうれしかったけれど、不安が先に立った。1カ月しかないのに…」

 ソウル・ファッションウイークでクォン・ムンス氏に注目していたファッション誌「VOGUE」イタリア版のエディター、サラ・ミラノ氏が推薦し、ジョルジオ・アルマーニ氏が最終的に選んだという。「夢の舞台」に立つため、クォン・ムンス氏は徹夜で準備をした。「YOLO(人生は一度だけを意味するYou Only Live Onceの頭文字を取った略語)」をテーマに、余裕と自由を重視する最近の男性たちを服で表現し、6月18日、イタリア・ミラノのアルマーニ劇場で披露した。パジャマスタイルのスーツに迷彩柄のガウンを羽織ったり、明るいカラーのストライプ柄セーターのそでを引きずるモデルが登場した。米国のファッション誌「WWD」は「韓国の若いデザイナーがスムーズなショー、活力あふれるカラーに茶目っ気をプラスし、支援者をがっかりさせなかった」と評した。

アルマーニも認めた! 韓国人デザイナーがミラノを魅了

 クォン・ムンス氏は「韓国の男性の多くが軍隊に行くため、軍隊で着ていた服を普段家でも気兼ねなく着ていると説明したところ、海外のメディアはとても興味深げだった」と語った。メンズファッションブランド「MUNSOO KWON」を手掛けるクォン・ムンス氏は、国内より海外で先に認められたデザイナーだ。米国サンフランシスコのアカデミー・オブ・アート大学(AAU)を卒業し、THOM BROWNE(トム・ブラウン)、HELMUT LANG(ヘルムートラング)、BUCKLER(バックラー)などで勤め、2011年に自分の名前を冠したブランドを立ち上げ、欧米など海外市場で売り出した。2014年に世界最大規模のメンズアパレル展示会「PITTI UOMO(ピッティ・ウォモ)」で注目の新鋭に選ばれ、翌年インターナショナル・ウールマーク・プライズのアジア地区メンズウエア部門で優勝した。

 2013年からソウル・ファッションウイークに参加し、韓国でも広く名前が知られるようになった。クォン・ムンス氏の服は簡単だ。サッカー、不眠症、ファンクラブなど具体的なテーマを決め、服でストーリーを表現する。簡潔ですっきりしたデザインにユニークなポイントを加える。昨年には価格を下げたセカンド・ブランド「MSKN2ND」を立ち上げ、人気を集めている。クォン・ムンス氏は「同じ時代を生きる男性たちの関心事や悩みを実用的な服に込め、大衆と共感し、意思疎通を図りたい。遅くても5年後には自分の力でまたミラノ・ファッションウイークに進出するのが目標」と語った。

チェ・スヒョン記者
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