韓屋に韓紙に韓国料理…全北で「韓スタイル」を楽しもう!

 20歳以下の選手たちによる国際サッカー連盟(FIFA)U-20ワールドカップ(W杯)の開催地である全羅北道全州市は、韓国を代表する伝統文化都市だ。500年続いた朝鮮王朝の発祥地である全州は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された民俗芸能「パンソリ」の本場でもある。韓国最大規模の韓屋(韓国の伝統家屋)村は、韓屋・韓国料理・パンソリなど、いわゆる「韓スタイル」を楽しめる場所だ。朝鮮時代から近現代に至るまで韓屋と日本式家屋が共存する全州韓屋村で、伝統的な生活を見て、体験することができる。

 U-20W杯開催期間中には、さまざまなイベントも行われる。5月19日から21日にかけて、全州韓国伝統文化の殿堂で開催される「全州韓紙(韓国の伝統製法ですいた紙)文化フェスティバル」は、1000年の歴史を誇る全州韓紙の素晴らしさを体験できるイベント。開幕戦が繰り広げられる20日には、「朝鮮王朝実録」日曝し再現イベントが開催される。これは、湿気や虫から守るため、天気のいい日に実録を風や日光にさらす伝統儀式で、昔のままに再現される。5月30日から二日間、徳津公園一帯で開催される「2017全州端午」と題するイベントは、全州市民の生活の中で最も意味のある歳時風俗の一つ。ショウブ水で髪や足を洗うほか、相撲大会、ぶらんこ乗り、ユンノリ(韓国のすごろく)などのプログラムが実施される。

韓屋に韓紙に韓国料理…全北で「韓スタイル」を楽しもう!

 全州旅行で外せないのがグルメ探訪。全州ビビンバをはじめ、酒好きの人たちにとって酔い覚ましにピッタリの豆もやしクッパ、全州韓定食は全羅道料理を代表するメニューで、全州市内あちこちで味わえる。市内のマッコリ(韓国伝統の濁り酒)通りで楽しむマッコリも絶品だ。たっぷりのつまみとともにマッコリを味わえば、楽しい夜になる。店先でビールを飲むのもいい。全州では1970年代半ばから、いわゆる一般的な飲み屋ではなく、町の小さな商店などの店先でビールを飲む文化がある。チョンイル・スーパー、チョウォン・スーパー、イムシル・スーパー、キョンウォン商会などが代表的だ。干しタラやスルメを食べながら楽しむビールはおいしい。

 一方、徳裕山国立公園を抱く全羅北道茂朱郡は、蛍が生息している地域。茂朱郡雪川面にある九千洞渓谷は、徳裕山(1614メートル)の北側を流れる渓谷。この渓谷に沿って、羅済通門をはじめ、隠亀岩、臥竜潭、鶴巣台、九千滝など「九千洞33景」の名所がある。ゴンドラに乗って徳裕山に登れば、海抜1520メートルの雪川峰まで行くことができる。毎年8月ごろになると、茂朱郡のあちこちで蛍が見られる。また、茂朱郡は錦江でとれた川魚で作った魚粥が有名だ。全国100名店に名を連ねている錦江食堂は、1986年から2代にわたり営まれている川魚専門店。淡泊な魚粥をはじめ、コウライケツギョのスープ、ナマズのスープなどが人気メニューだ。

クォン・ギョンアン記者
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