韓国チーズ発祥の地、全北・任実へ

 全羅北道任実郡は、韓国のチーズの歴史が始まった場所だ。1964年、任実聖堂に赴任した青い目のベルギー人、チ・ジョンファン(本名ディディエ・セルステヴァンス)神父は、農民たちとともにヤギを飼い、およそ4年かけて初めて韓国産チーズ作りに成功した。任実郡では現在、50軒ほどの農家が酪農を営んでおり、任実チーズ農協など乳加工業者が12カ所ある。ここで生産されるチーズおよび乳製品は年間1万4000トン余り。

 任実郡聖寿面にある任実チーズテーマパークは、こうした歴史を背景に、2011年秋にオープンした。スイス・アッペンツェルのチーズ村をモデルにしている。サッカー場19個分の広さ(13万平方メートル)の草原にチーズキャッスルなど欧州風の建物を建設し、任実チーズ広報館および体験館、レストラン、乳加工工場、農特産物販売所、任実チーズ科学研究所などを設けた。

韓国チーズ発祥の地、全北・任実へ

 チーズ体験館では、一年中チーズ作りが体験できる。任実でとれた農産物をトッピングした米ピザから欧州伝統料理まで、チーズを使ったさまざまな料理を作ることもできる。レストランはおよそ300席規模で、チーズを使ったピザ、とんかつ、スパゲッティ、ドリアなどのメニューがある。春から秋にかけては野外音楽会や、噴水を舞台にしたアクアフェスティバルなどが開催される。

 冬には、休みを迎えた子どもたちを中心とした家族連れが多く訪れる。2015年の訪問者数は25万人だった。任実郡は「チーズテーマパークは任実を代表する体験観光スポットで、地域の産業や経済を活性化させるハブ的役割を果たしている」とコメントした。

任実= キム・チャンゴン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース