夜の景福宮、昼の昌徳宮を楽しもう!

夜の景福宮、昼の昌徳宮を楽しもう!

 王宮に春がやって来た。昌徳宮後苑(秘苑)にある池では3月15日にまずダンコウバイの花が咲き、楽善斎の梅もちょうど咲き始めたところだ。また、星の光に照らされながら景福宮を歩く「景福宮星光夜行」の今年上半期のプログラムも20日にスタート。昨年景福宮や昌徳宮など4大王宮および宗廟を訪れた観光客は1061万人で、初めて1000万人を突破した。文化観光解説士と呼ばれるガイドの説明を聞きながら、観光客の一行と一緒に夜の景福宮、昼の昌徳宮を歩いてみた。コース途中にある、絶対に見逃してはいけないビューポイント、フォトスポットを紹介しよう。

夜の景福宮、昼の昌徳宮を楽しもう!

■景福宮の夜

 暗闇に包まれた王宮の上に、星が輝いている。あまり明るすぎず暗すぎない照明が、正殿である勤政殿を照らし、王が歩いていた御道にいるのはわれわれ一行だけ。王宮の台所に座り、王が口にしていた食事を味わう。王妃が暮らしていた交泰殿を過ぎると、最初のビューポイントにたどり着く。韓国で最も美しいと言われる、慈慶殿の塀だ。大妃(先代の王の妃)の安泰を祈願する言葉のほか梅、牡丹、菊などが精巧に刻まれている。

 側室たちのための緝敬堂や咸和堂は、靴を脱いで中に入ることができる。「星光夜行」参加者だけの特権だ。緝敬堂、咸和堂は三つのフロアからなっているが、ここから眺める香遠亭の夜景は見事だ。その後、提灯を持って香遠亭の方へ移動。池を穏やかに照らす六角形の東屋の美しさにうっとり見とれてしまうはずだ。ガイドは「間もなく建物の補修工事が行われるため、今後3、4年は香遠亭を見ることができないだろう」と語った。

 朝鮮第26代国王・高宗の書斎だった集玉斎は、外観からして異色だ。ほかの宮殿とは異なり、軒が直線で両側の壁はレンガが積まれている。中国・清の建物を思わせるこの場所では、天井を背景に写真を撮ってみよう。高宗が本を読んでいたという場所に座り、本のページをめくる仕草をしてみるのもオススメ。

 集玉斎を出て、散策路に沿って歩いていくと、「星光夜行」コースのハイライトを迎える。韓国で最も大きく華やかな楼閣の一つと言われる慶会楼だ。ヤナギの枝が垂れ下がった池、水面に映る宮殿や木々の美しさに驚くばかりだ。靴を脱いで2階に上がって1周し、ソウルの夜景を眺める。一方には宮殿が、反対側には高層ビルが見える。

 文化財庁と韓国文化財財団は今年、「星光夜行」プログラム実施期間を前年比3倍に拡大し、45日間開催する。上半期は4月14日まで(毎週火・土曜除く)で、一日2回(1回当たり60人)。インターネット予約を開始するやいなや、1分もたたないうちに完売した。宮中文化祝典(4月28日-5月7日)期間にも、景福宮の夜を楽しむことができる。

夜の景福宮、昼の昌徳宮を楽しもう!

■昌徳宮の昼

 春の花を楽しむなら、昌徳宮がいい。昌徳宮のイ・ムンガプ管理所長は「今週末には楽善斎の梅が5分咲きとなり、十日間ほどで満開を迎えるだろう」と語った。大造殿のユスラウメ、熙政堂のヤマツツジは4月いっぱい楽しめる。

 昌徳宮散策は後苑と宮殿のプログラムが別々に進められる。まずは後苑から。春風そよぐ庭園はまばゆいばかりだ。ドラマ『雲を思う月光』にたびたび登場した蓮池や宙合楼は、ぜひ1枚の写真に収めるべき。扇形のクァンラン亭は、池の上に伸びた枝まで画面に収めることができる。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産に登録されている昌徳宮は、王宮の中でも最もうまく自然と調和していると評価されている。ガイドは「宮殿をめぐるときは、3カット撮影するだけでもよい」と勧めた。昌徳宮の正殿である仁政殿を西側の行閣から眺めたアングル、王が国事を執り行っ た宣政殿の青瓦、楽善斎の正門である長楽門前だ。

許允僖(ホ・ユンヒ)記者
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