俳優キム・レウォン(35)が、20代のころの演技と今とではかなり違う、と語った
キム・レウォンは15日午前、ソウル・三清洞のカフェで映画『プリズン』(ナ・ヒョン監督)のインタビューに臨み、20代の青春スターのころとは違う自分の姿について語った。
キム・レウォンは「俳優として将来を考え、自分なりに一つ一つうまくやっていっていると思う。そんな折、『プリズン』にハン・ソッキュ先輩がキャスティングされて、僕がやれたらいいなと思った。シナリオがいいので、『プリズン』をやることになった。そして映画で僕は、監督さんが観客に(メッセージを)伝えるための道具になろうと思った」と語った。
演技をしていて前とは違う点について、キム・レウォンは「以前は、僕が主導して演技して、意地も張った。今では、演出家が観客に伝える意図が重要であって、僕は監督さんの意図の通りに伝える道具、という役割といってもいいと思う」と語った。
一方「だからといって僕は、させられることだけをやるわけではない。もちろん、時にはスマートに動くときもある。以前と違うのは、年を取ったからだろう」とジョークを飛ばした。
また劇中、逆さに吊るされ、荒っぽいアクションをこなしたことについては「しんどかった。前に映画『ひまわり』を撮ったときは、本当に情熱だけで、がむしゃらにやった。当時は、最後のシーンを撮って点滴を打つほどだった。けれど今は、要領を心得て調整している。ほかの演技をするとき、そのエネルギーをぶちまけることができる」と語った。
さらに「(節約した)エネルギーを、しんどい仕事をしているスタッフのために注ぐこともできる。実際、若いころは周りがよく見えていなかった。“ルーキー”だったから。今では、まんべんなく、周りを全部見ている」と付け加えた。
そうして「それが、主演をやるということなのだろう。前に誰かが『現場で、自分ができることを全部やりたい。けれどついて来てくれなくていい』と表現したのを聞いたことがある。僕も以前そういうことがあったので、理解はできる。けれど今は、周りを引っ張っていくのが主演の役割だと思っている。今の僕もそうで、これからもそうするだろう」と語った。
キム・レウォンは劇中、かつて検挙率100%を誇った検事でありながら、ひき逃げと証拠隠滅の罪で刑務所に収監された「ユゴン」を演じた。収監後、獄中で凶悪犯罪を手掛ける連中の帝王「イクホ」(ハン・ソッキュ)と出会うことになる。
映画『プリズン』は今月23日公開。