【ソウル聯合ニュース】韓国で公開中の日本の人気アニメーション映画「君の名は。」の音楽を担当した日本のロックバンド、RADWIMPS(ラッドウィンプス)のボーカル野田洋次郎さんが18日、ソウル市内で開かれた記者懇談会に出席した。
新海誠監督の「君の名は。」は、封切りから2週間で260万人の観客を動員し、大ヒットとなっている。
映画の人気にはラッドウィンプスが制作したオリジナルサウンドトラック(OST)も一役買った。美しい映像に寄り添う彼らの音楽が絶妙な化学反応を起こし、相乗効果を生んでいる。
新海誠監督はある映画専門誌とのインタビューで今回のOST作業について語り、「脚本を渡して数カ月後に曲を聞き、衝撃を受けた。あまりにも素晴らしいので、完成した音楽に合わせて演出を修正したほどだ」と称賛を惜しまなかった。
野田さんは「OSTを担当するのは初めてだったが、良い結果につながってうれしい」と語った。新海監督とは1年半一緒に作業したが、今回のOSTに対する監督の強い思いを感じたという。
一方で野田さんは映画のOSTに歌詞のある曲が4曲も入ることに疑問を感じ、歌詞のある曲を前面に出さない方がよいのではないかと意見したこともあった。
しかし、新海監督はシーンの中で伝えきれないことを音楽で語ってほしいと要請したという。歌詞のある曲を使い、逆に登場人物のセリフを削ることもあったとし、野田さんは「そんな発想が本当にすごいと思います」と語った。
2001年結成のラッドウィンプスは、これまでに7枚のアルバムを発表し、2000年代以降、日本で最も成功したロックバンドの一つに数えられる。
今回のOSTには「前前前生」「スパークル」など主題歌4曲とBGM22曲が収録されている。日本で発売と同時にオリコンチャート1位を記録し、韓国でも人気を集めている。
野田さんは実際の映像ではなく、ラフスケッチとシナリオを見ながら作曲していたので、実際に完成した映画を見た時にはあまりに美しい作品に仕上がっており、衝撃を受けたと話す。
映画で使われた曲については「映像と音楽がかみ合わないのではないかと心配したが、違和感がなく安心した。ただ映画を見ている途中で、自分の声(歌)がとても大きく流れて照れくさかった」と笑った。
また最も印象的だったシーンには、主人公の2人が入れ替わり、女性の体になった男性が自分の胸を触るシーンを挙げ、「たぶんほとんどの男性がそう望むのではないか」とユーモアを交えて語った。
野田さんは印象に残っている韓国映画としてヤン・イクチュン監督の「息もできない」を挙げ、「監督が来日した時に会ったことがあり、良い友達だ」と紹介した。
また「『君の名は。』がみなさんの心に長く残る作品になることを願っている」と語り、「今年中に韓国でライブを計画しているので、たくさんの人に来てほしい」と伝えた。