「映画を現実が上回った」…俳優たちも「崔順実疑惑」に言及=青龍映画賞

「映画を現実が上回った」…俳優たちも「崔順実疑惑」に言及=青龍映画賞

 朴槿恵(パク・クネ)大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告による国政介入疑惑「崔順実ゲート」に映画関係者が言及、衝撃を受けている国民に対して言葉を掛けた。

 第37回青龍映画賞授賞式は25日午後、ソウル市東大門区の慶煕大学「平和の殿堂」で女優キム・ヘスと俳優ユ・ジュンサンの司会により、比較的落ち着いた雰囲気の中で行われた。

 だが、中には「崔順実ゲート」について触れた受賞者もいた。イ・ビョンホンは『インサイダーズ/内部者たち』で主演男優賞を受賞した。この映画は、腐敗した権力や社会を告発する作品だが、今回の国政介入疑惑と相まって再び注目を浴びている中での受賞ということで、その意味合いが関心を呼んでいる。イ・ビョンホンは「台本を読んだ時は話がひどく誇張されているのではないか心配したが、現在の状況は『インサイダーズ/内部者たち』を上回ってしまった。人々が絶望的な気持ちでろうそくを持っている姿をテレビで見た。それがいつかは希望のろうそくになると信じている」とあいさつし、拍手喝采(かっさい)を浴びた。『インサイダーズ/内部者たち』は主演男優賞と共に青龍映画賞の最高栄誉である最優秀作品賞も受賞した。制作会社のイ・ドンホ代表は「このような時局に『インサイダーズ/内部者たち』でこうした賞をいただくのがいいのかどうか分からないが、早く健全な大韓民国に戻れるよう頑張りたい」と語った。

 新進俳優パク・ジョンミンの受賞あいさつも共感を呼んだ。パク・ジョンミンは日本植民地時代を生きた詩人・尹東柱(ユン・ドンジュ)と独立運動家・宋夢奎(ソン・モンギュ)の生き方を描いた『東柱』で新人男優賞を受賞、「70年前、国の主権を取り戻そうと人知れず血を流し闘った方々が大勢いらっしゃる。『東柱』を通じ、70年後を生きる人々のためどのように生き、どのような選択をするべきかに気付いた。国が混乱している中、大韓民国の国民、そして俳優としてこの賞を与えてくださった宋夢奎先生に恥ずかしくないように一生懸命生きたい」と決意の言葉を述べた。

 「青龍の女神」キム・ヘスも自身の考えを語った。歌手Zion.Tが祝賀公演で「楊花大橋」を歌った後のことだ。キム・ヘスは授賞式の司会やプレゼンターの案内などで多忙な中、「楊花大橋」の歌詞を引用して、「歌のように元気で誰もが幸せになれる社会を夢見ている」と語った。

パク・ミエ記者
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