韓国には「江南スタイル」、日本には「PPAP」

韓国には「江南スタイル」、日本には「PPAP」

 「ペンパイナッポーアッポーペン(Pen-Pineapple-Apple-Pen)」。日本のお笑いタレント・古坂大魔王が「ピコ太郎」という別名で歌い踊る動画だ。単語それぞれの頭文字を取って『PPAP』とも呼ばれている。派手なヒョウ柄の服を着て無表情で立ち、歌が始まると「アイ・ハブ・ア・ペン。アイ・ハブ・アン・アッポー。アーン、アポーペン(I have a pen, I have an apple, Ahn, Apple pen.)」と踊り出す。「ペンとアポー(りんご)を合わせるとアポーペン、ペンとパイナッポー(パイナップル)を合わせるとペンパイナッポー」という意味だ。中毒性のあるメロディーに単純な歌詞の繰り返しで、誰でも簡単に一緒に歌えるようになっている。

 この1分余りの動画に全世界から熱い反響が寄せられている。今年8月25日に動画共有サイト「ユーチューブ」にアップされたこの動画は、このほど4000万回再生を突破した。米CNNは「PPAP、第2の『江南スタイル』になれるか」という見出しの記事を掲載、英BBCは古坂大魔王を「第2のPSY(サイ)」と称している。米国の人気歌手ジャスティン・ビーバーはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の自身のアカウントに「僕が好きな動画」と書き込んだ。

 この動画は韓国でも人気だ。韓国では「ピコ太郎」でなく「パイナップルおじさん」と呼ばれている。ユーチューブ上で検索すると、ヒョウ柄の服を着て踊り歌うパロディー動画がいくつもヒットし、学生から大人まで誰もが楽しんでいる。母親と子どもが一緒に撮った動画もある。フェイスブック・ユーザーのチョン・ソンホさんは自身のアカウントに、母親と一緒に本物のパイナップルとリンゴを持って踊る動画をアップし、再生回数501万回と26万人超の「いいね!」を獲得した。コメント欄には「読書室(受験生用の自習室)で口を手で押さえながら爆笑中」「クレイジーな中毒性のある動画」などの書き込みが相次いでいる。このほかにも音楽をエレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)やR&B風にアレンジしたり、漫画・映画のワンシーンにピコ太郎のダンス姿を合わせたりしたものもある。

 今月8日に放送されたバラエティー番組『SNLコリア8』(tvN)の「ダビング劇場」コーナーでは、俳優クォン・ヒョクスがパロディーで踊った。SNL制作スタッフは「視聴者掲示板に『ダビング劇場でPPAPをやってほしい』というリクエストが多数寄せられたため、今回パロディーを企画した」と語った。また、女性アイドルグループTWICEやホン・ジニョンもPPAPブームに加わっている。「2016年に人気になった新流行語は?」という、あるポータルサイトのスレッドには多数のネットユーザーが「PPAPが今年のナンバーワン」と書き込んでいる。

チョン・ユジン記者
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