【ソウル聯合ニュース】来月7日に公開される韓国映画「古山子 大東輿地図」(原題)はカン・ウソク監督と主演のチャ・スンウォンとにとって特別な意味を持つ作品になった。
カン監督にとって20作品目で、初の時代劇となった。カン監督は映画「ツー・コップス」(原題)と「公共の敵」シリーズをヒットさせたほか、「シルミド SHILMIDO」では韓国映画初の観客動員数1000万人を達成した。
だが、最近はヒット作に恵まれず2013年に公開された「フィスト・オブ・レジェンド」では175万人を動員するにとどまった。
テレビのバラエティー番組でも活躍するチャ・スンウォンは、14年に主演した映画「ハイヒールの男」で新たな役柄に挑戦したが、観客動員数は34万人と散々だった。
「古山子 大東輿地図」は1861年に大東輿地図を完成させた金正浩(キム・ジョンホ)の知られざる人生を描いた作品。
チャ・スンウォンは同作で農民も自由に地図を活用できるよう木版の制作に挑んだ金正浩の地図に対する執念を熱演している。
30日に行われた同作の試写会後、チャ・スンウォンは記者懇談会で「私の俳優人生における重要なターニングポイントになる作品」と話した。
また、「実在する人物を演じるのは、得るものよりも失うものが多い。その人物の偉大さを俳優がいくらうまく演じても追いつけないからだ」と演技での苦悩を吐露した。
それでも、撮影では金正浩の執念と人間的な面を想像しながら演技することを心がけたという。
カン監督は同作の原作となった朴範信(パク・ボムシン)氏の小説「古山子」を読んだ際に、「この作品を映画化しなければ後悔すると思った」と撮影のきっかけを語った。だが、「クランクインしてすぐに(あまりにも大変で)後悔した」という。
作品の冒頭では7~8分ほど、金正浩が歩いた道のりを表す韓国の美しい風景が映し出される。
カン監督は韓国がこんなにも美しい国であるということを韓国人に知らせたかったとしながら、「四季ごとのシーンは全てその季節が来るのを待って撮影した。CG(コンピューターグラフィックス)が使われたシーンは一つもない」と説明した。