中国進出の韓国映画会社 THAAD配備決定の影響注視

【ソウル聯合ニュース】米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の在韓米軍への配備決定後、中国が韓流の規制に乗り出したのではないかとの懸念が出ているが、映画分野はまだ影響を受けていないようだ。

 中国人が監督を務め、中国の役者が出演する韓中合作の場合、制裁の対象外だが、反韓流の動きがどれぐらいの強度で続くのか予想できないため韓国映画界は中国内での状況変化に神経をとがらせている。

 映画業界によると、韓国の主要配給会社のうち、最初に中国に進出したCJ E&Mは中国との共同製作を活発に展開している。

 キム・ジナ監督がメガホンを取り、マレーシア出身の女優ミシェール・ヨーが主演した「ファイナルレシピ」が今月末に中国で公開されるほか、韓国映画「ベテラン」や「長寿商会」(原題)などのリメーク作品の共同製作を進めている。

 CJ E&Mの関係者は「中国で公式の措置が取られた状況ではないので対策を講じるのも曖昧だ。中国の状況を注視しながらプロジェクトを進めている」と述べた。

 配給会社のショーボックスは昨年、中国の代表的な製作会社、華誼兄弟(フアイ・ブラザーズ・メディア)とショーボックスチャイナを設立した。3年間で韓中合作映画6本を製作する計画だ。その第一弾となる「美好的意外」は年内に公開される。

 ショーボックス関係者は合作映画について「監督、俳優、製作者が中国人なのでTHAADの影響は受けないだろう。2本目の作品の製作も滞りなく進められている」と説明した。

 昨年、中国の映画・ドラマ制作会社の浙江華策影視と合弁会社を設立した配給会社NEWは韓国のウェブ漫画を韓国人と中国人の感覚に合った作品となるよう実写化を進めている。また、韓国映画「ビューティー・インサイド」のリメーク版の製作も推進中だ。

 NEWの関係者は「反韓流の動きが今後どうなるか状況を見守っている」と述べた。

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