元従軍慰安婦を描き、通算観客動員数358万人に達した韓国映画『鬼郷』(チョ・ジョンレ監督・JOエンターテインメント制作)が次々と奇跡を呼んでいる。
関係者が17日に明らかにしたところによると、『鬼郷』制作スタッフ・出演者は、映画興行による収益や出演料など10億ウォン(約9300万円)を全額、元慰安婦たちのために使ってほしいとして寄付した。『鬼郷』の構想から映画公開までの14年間を取り上げたドキュメンタリー制作も進められている。
『鬼郷』のイム・ソンチョル・プロデューサーは「合計10億ウォンを寄付するというのが目標だったが、これを守れた。先日、『ナヌムの家』(京畿道広州市にある元慰安婦のための施設)に映画の収益5億ウォン(約4600万円)を寄付、今週中にも再び『ナヌムの家』を訪れる予定だ」と明らかにした。
また、チョ・ジョンレ監督と制作スタッフの宿願だった『鬼郷』の日本上映も実現した。来月から日本の13都市での上映が決定したのだ。正式な配給会社は見つからなかったが、作品の意義に共感した人権活動家らが協力して上映が決まった。