人気グループJYJのメンバーで歌手兼俳優のユチョン(30)が、4人の女性に性的暴行を加えたとして告訴された事件について捜査を行っているソウル江南警察署は19日、「最初に告訴した24歳の女性が証拠として提出した下着から、男性のDNAが検出されたという鑑定結果を、国立科学捜査研究院から受け取った」と発表した。
警察は早ければ今週中、ユチョンを呼び出して、DNAが一致するかどうかを調べる方針だ。だが、DNAが一致したとしても、性的関係に強制性があったということを立証できなければ、ユチョンを性的暴行罪で起訴することはできない。このため警察は、ユチョンを呼び出す前に、告訴人や参考人に対する事情聴取を通じ、具体的な証言を得るとともに、容疑を立証できるだけの証拠を確保する方針だ。警察は18日、3人目と4人目の告訴人を呼んで、事件当時の状況について事情を聴いた。江南署は、今回の事件について迅速な捜査を行うため、専門捜査班を6人から12人に増やした。また、ソウル地方警察庁も2人の捜査員を捜査班に派遣する方針を固めた。
警察はまた、最初に告訴した女性が「強制性はなかった」として告訴を取り下げた件をめぐり「巨額の示談金がやりとりされた」といううわさが流れていることについても捜査を行う方針だ。ユチョンの所属事務所であるシージェス・エンターテインメントは19日「告訴人らがうそをついている。ユチョンを告訴した女性たちについて、20日にも虚偽告訴や恐喝の疑いで逆告訴する方針だ」と発表した。
一方、今回の事件をきっかけに、ユチョンのように兵役の代わりに「社会服務要員(旧・公益勤務要員」として公的機関で働く芸能人に対する管理が甘いと指摘する声が出ている。