カンヌ映画祭 パク・チャヌク作品に高評価

【カンヌ聯合ニュース】フランスで開催されているカンヌ国際映画祭で14日夜(現地時間)、韓国のパク・チャヌク監督の「お嬢さん(アガシ)」(原題)が上映され、拍手喝采を浴びた。

 最高賞のパルムドールを競う長編コンペティション部門に韓国作品が出品されるのは4年ぶり。カンヌで過去2回受賞歴を持つパク監督の作品とあって、観客が上映1時間前から会場に集まり始めるなど、関心の高さがうかがわれた。

 「お嬢さん」は1930年代の韓国と日本を背景に、巨額の財産を相続することになった貴族のお嬢さん(キム・ミニ)とその財産を狙う伯爵(ハ・ジョンウ)、伯爵と共謀してお嬢さんに仕える少女(キム・テリ)らが繰り広げる話を描いた。サラ・ウォーターズの「荊(いばら)の城」を原作とするが、人物設定や話の展開は大きく異なる。

 パク監督は韓国での制作報告会で、「私がつくった映画の中で最もせりふが多い。ちょっとしたおかしみも、ちりばめた」と紹介していた。

 作品を鑑賞した女性は、映画を見るために事前に読んだ原作とは大きく異なるため驚いたとしながらも、「別の話だが、その異なる部分に満足した」と感想を語った。

 配給会社のCJエンターテインメントによると、世界の主要映画祭の関係者が作品に賛辞を贈った。トロント映画祭実行委員会のベイリー委員長は「大変印象的な映画だった。胸の震えがまだおさまらない」と語った。ベネチア国際映画祭の関係者は「今回カンヌで最も期待する作品だ」とした。

 同日午前に開かれたマスコミ向け試写会でも惜しみない拍手が送られ、続く記者会見に多くの取材陣が集まった。米芸能誌のハリウッド・リポーターは「パク・チャヌク監督の精巧な映画『お嬢さん』は期待を十分に満足させた」としながら、「面白くもつれたエロチックなスリラーと、気持ちの良い驚きに満ちたラブストーリーで、2時間半があっという間だった」と評した。

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