日本の名優・國村隼が明かす映画『哭声』出演の理由

日本の名優・國村隼が明かす映画『哭声』出演の理由

 ナ・ホンジン監督の新作『哭声』に出演した日本の俳優、國村隼(60)が、その背景を語った。

 映画『哭声』公開を前に韓国を訪れた國村隼は10日正午、ソウル市内のホテルでインタビューに応じた。ナ・ホンジン監督とはこの映画を通して出会い、以前は作品を見たこともなかった-と語って注目を集めた。

 國村隼は『そして父になる』、『渇き。』、『地獄でなぜ悪い』、『血と骨』など100本を越える映画・ドラマに出演し、さまざまなジャンルを渡り歩いてきた日本の名優。『哭声』で韓国映画に初めて出演した國村隼は、同作で村に入り込んだ正体不明の日本人役を熱演した。

 國村隼はまず「ナ・ホンジン監督がまず日本に来てくれて、シナリオを受け取った。本を読んで、一緒にやることになった。最初監督さんとお目にかかって、人となりを拝見し、お話を聞いて、面白いと思った」と口火を切った。

 続いて國村隼は「そのときは、100%理解はできなかったが、面白いと思って出演の意向を伝えた。以前ナ・ホンジン監督と会ったことはない。出演を決めた後に、監督さんがこれまで手掛けた『チェイサー』と『悲しき獣』を見た」と語った。

 ナ・ホンジン監督は、國村隼という俳優を念頭に置いて村のよそ者を日本人に設定したほど、キャスティングに力を込めていたという。國村隼は「監督さんが、私を念頭に置いてよそ者を日本人に設定したというのは初めて聞いた。これまで知らなかった」と笑った。

 國村隼は「出演を決めるまで時間がかかった。しかし役自体が、一度も演じたことのない挑戦だった」と、キャラクターに魅力を感じたことを説明した。

 國村隼は「悩んだというより、ためらいがあった。総合的に悩んだ。シナリオを読んですぐに決めたわけではなく、全体的なことを考えた」と語った。さらに「映画を見れば分かるだろうが、私はほとんど服を着ていない。自分の体をそこまでさらせるかどうか、心配な部分もあった。最初に受け取ったシナリオでは、ふんどしも付けず全裸で露出する設定だった。それは、ちょっとは悩むんじゃないか」と笑いを誘った。

 その後、レーティングなどを考慮して全裸の設定はなくなったが、國村隼は「監督が裸の撮影にこだわっていたら、それに従っただろう」と、やる気もみせる一面もあった。

キム・ヒョンロク記者
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