「元祖韓流スター」アン・ジェウク「いつの間にかパパ役の方が楽に」

ドラマ『子どもが5人』、視聴率30%前後をマーク
繊細な演技、愛称は「ロマコメおじさん」

「元祖韓流スター」アン・ジェウク「いつの間にかパパ役の方が楽に」

  KBS第2の週末連続ドラマ『子どもが5人』撮影の合間にタレントクロークで俳優アン・ジェウク(44)に会った。顔がすごく疲れているように見えた。「全50話のドラマを週6日撮影して、家に戻ると2カ月の娘をずっと抱いているので忙しい」と言う。「韓流」という言葉がまだ誕生してもいなかった1990年代、既にアジアのスターとしてトップクラスの人気を誇っていた「元祖オッパ(お兄さん=年上男性への親しみを込めた呼称)」だが、「時間がなくて運動があまりできないからどんどん太っていくのが心配」と笑った。

 彼にとって4年ぶりのテレビドラマとなった『子どもが5人』。第16話まで放送された時点での視聴率は30%前後と絶好調だ。「2人の子持ちの男やもめ」アン・ジェウクと、「3人の子持ちのバツイチ女」ソ・ユジンの恋を中心にストーリーが展開している。家庭や職場で多くの問題を抱えながらも、懐が深くて優しく、周囲の人々をいやしていく繊細な演技から、アン・ジェウクには「ロマコメおじさん」(ロマンチックコメディ+おじさん)という形容詞が付いた。

 『星に願いを』(1997年)、『ベストカップル』(2004年)、『オー!必勝』(同)など、主にラブストーリーで男性主人公役を演じてきたアン・ジェウク。「リアルなおじさん役を演じるまでにはもちろんいろいろ悩みましたが、ちょうどそのころに実生活でも結婚して父親になったので、割と自然に受け入れられました。いつかはこうした変化が来るものなら、不本意なまま引きずられて行くよりも、自分から先に対応できるようになりたかった。若い時はいろいろ考えて慎重になりすぎましたが、年を取るにつれて作品そのものだけを見て選択できる自由を手に入れたような気がします」と言った。

 アン・ジェウクは『星に願いを』のカン・ミン役で旋風を巻き起こした「韓流第1世代」だ。毎年ファン数百人と一緒に行く夏のキャンプは今年で19回目。中国・日本・米国・メキシコなど9カ国のファンが今も集まる。「10代のころに初めて私のファンになってくださった方たちが、一緒に年を取って、今では本当の家族のように感じられます」と語った。

 アン・ジェウクは、体系的システムのもとで海外に進出する最近の後輩韓流スターたちがうらやましいという。「以前はステージに立つだけでなく、すべてのことに関与して決めなければなりませんでした。周りがいつもざわついていて、アドバイスを求めるべき人もいませんでした。ずいぶん前から、海外公演のたびに『僕の後ろには僕よりかっこいい韓国のスターたちがいっぱいいる。いつかたくさん会えるでしょう」とファンに話しかけてきましたが、その言葉が現実になって本当にうれしいです」。

 しばらくの間、ミュージカル出演に専念していたが、3年前に脳出血で倒れて手術受けた。ミュージカル女優のチェ・ヒョンジュ(36)と昨年結婚し、今年初めに女の子が生まれた。アン・ジェウクは「手術を受けた後はイライラしたり、悔しい思いをしたりしていました。でも、最近は『こういう幸せな人生を生きてみろ』というチャンスが僕にもう一度与えられたような気がします」と話した。

 「僕は常に大衆の話のタネになり続ける爆発的な人気に耐えられないタイプ。作品が終わったらしばらく休んで、視聴者が気になり出したころに再び登場するのも、そのためです。後輩をしっかり支えてやれる心強い先輩、魅力的な大人になって、長く演技の仕事を続けたいですね」

崔秀賢(チェ・スヒョン)記者
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