ゲストハウスにグルメ、にぎわう行宮洞=「水原華城訪問の年」

 観光旅行では、いつも周辺の人気料理店や宿泊施設を調べるのに一苦労する。地元の人気店と紹介されている店でも、ほとんどが他地域の店と似たり寄ったりだったり、ありふれたメニューばかりだったりする。だから今回は準備万端で臨んだ。京畿道水原市の華城を旅する海外からの観光客にピッタリの店を紹介したい。

 このところ華城を訪れる若い旅行者が増えているのに伴い、同市八達区の行宮洞にはさまざまなレストランやカフェ、ゲストハウスが登場している。ここで注目すべきなのは、新規オープンしたこれらの店のほとんどが若い人によるものだということ。K-POPが好きな韓国の若者たちの感性が光る、おしゃれで便利な店を紹介したい。

行宮洞の静かな路地の風景。
▲ 行宮洞の静かな路地の風景。

 華城行宮がある行宮洞の通りにはすてきな店がいっぱい。静かなこの街がおしゃれに見えるのは、華城を築城した朝鮮第22代国王・正祖(1752-1800年)の肖像画を掲げて祭祀(さいし)をする建物「華寧殿」が街をいっそう魅力的にしているからだ。

 華寧殿が近くに見える場所にオススメの店がある。欧風家庭料理の「アメリ」だ。この店は、会社勤めを思い切って辞め、より良い生活のため冒険することにした若い女性社長が経営している。決して大きなレストランというわけではない。社長がキッチンもホールも担当しているため、事前予約をしなければならないという煩わしさもある。けれどもその分、真心がこもった欧風家庭料理を味わえる。

欧風家庭料理店「アメリ」と、レストランと宿泊施設が併設されている「スリーピング・テーブル」。
▲ 欧風家庭料理店「アメリ」と、レストランと宿泊施設が併設されている「スリーピング・テーブル」。

 華寧殿の裏通りへ行ってみよう。緩い坂道を登ると、レストランとゲストハウスを兼ねた「スリーピング・テーブル」が見えてくる。ここは若い店主が子どものころ暮らしていた家を改修し、大勢の人々と空間を分かち合いたいという気持ちから開いた店だ。宿泊費は1人1泊3万5000ウォン(約3600円)。階下にレストランがあるので、わざわざ食事のために遠くまで行かなくてもいい。店主の機嫌次第ではときどきビールのサービスが付くことも!?

韓服カフェ「行宮娘子」で貸し出している韓服の利用料は、一般的な韓服なら1時間5000ウォン(約500円)、高級韓服は1時間1万ウォン(約1000円)。
▲ 韓服カフェ「行宮娘子」で貸し出している韓服の利用料は、一般的な韓服なら1時間5000ウォン(約500円)、高級韓服は1時間1万ウォン(約1000円)。

  坂を下りて、第一メソジスト教会を通り過ぎた所に交差点がある。まだ古い街並みが残る静かな通りの2階に、色鮮やかな韓服(韓国の伝統衣装)をレンタルしてくれる韓服カフェ「行宮娘子」がある。このカフェは若い社長が店のインテリアから韓服のデザインまで、全て自ら手掛けている。カフェの片隅にいろいろなデザインの韓服が色別に並んでいるので、お好みのデザインを選んで着ることができる。韓服を着て華城で記念写真を撮るのもオススメだ。

さまざまな体験プログラムがいっぱいのカフェ「文化商会ダダム」。
▲ さまざまな体験プログラムがいっぱいのカフェ「文化商会ダダム」。

 韓服カフェのほかにも、行宮洞にはユニークなカフェが多い。韓国人アーティストが作品を制作しているアトリエ&ギャラリー・カフェもある。中でも「文化商会ダダム」カフェは、中で映画やアート作品を鑑賞したり、音楽コンサートが楽しめたりと、とてもユニークな「体験型カフェ」だ。展示を見ながらゆったりとしたティータイムを過ごすのにピッタリだ。

ゲストハウス「共存空間」をオープンさせた若者たちは、街の人々と若者の出会いやコミュニケーションの場作りを目指している。
▲ ゲストハウス「共存空間」をオープンさせた若者たちは、街の人々と若者の出会いやコミュニケーションの場作りを目指している。

   華城行宮から少し離れた長安門近くに行くと、ゲストハウス「共存空間」がある。ここの1階はカフェになっていて、宿泊施設は2階にある。1階のカフェでは、華城を見に来た観光客たちが集まって会話を楽しんでいる。

 「共存空間」ならではの特徴と言えば、ペット同伴が可能なことだ。実はこのゲストハウスでも性格が温厚な犬を飼っている。宿泊費は1泊2万5000ウォン(約2600円)。追加料金を支払えばバーベキューもできる。

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