体験型観光スポット5選　／慶南・昌原

　慶尚南道昌原市には、20カ所以上の博物館や美術館がある。それぞれ、ただ作品を展示しているだけではなく、さまざまな体験や地域文化を観光客に紹介している。さまざまな展示が見られる博物館・美術館のうち、昌原ならではの文化を楽しめる名所5カ所を紹介しよう。

■夢と希望、想像力を育てる昌原科学体験館

　最初に紹介するのは昌原市義昌区にある昌原科学体験館。2010年にオープンした同館は、慶尚南道地域で唯一の科学体験館だ。

　3階建ての同館の特徴は、直接触って体験し、科学を感じることができるという点。レバーを回して電気を生産したり、無重力状態を体験するなど、ほとんどの施設が体験型になっている。

　同感は大きく二つのエリアに分かれている。基礎科学、生命科学、環境エネルギーなどを体験できるサイエンスステーション、航空宇宙、情報通信の原理が説明されているサイエンス・テーマパークだ。エリアごとにさまざまな体験ができるので、ぜひチャレンジしてみてほしい。

■さまざまな展示会が開催される慶南道立美術館

　昌原科学体験館から3キロほどのところに、慶尚南道の文化発展を目指しオープンした慶南道立美術館がある。同館には、ジャンル別に収集されたさまざまな美術作品が展示されている。

　同館では企画展示、展示に関する講演会、一般人のための美術講座などが開催される。特に、子ども向けの美術教育専用空間があり、子どもたちはここでさまざまな体験ができる。また、各企画展ごとに、理解を深めるため展示解説が準備されている。展示解説は午前11時、午後2時、3時、4時に行われる。

■海軍の精神を一目で見られる海軍士官学校博物館

　義昌区から鎮海区に目を向けると、まず海軍士官学校博物館が目に入ってくる。海軍士官学校の敷地内にあるこの博物館は、先祖たちの海上生活や歴史を海軍の将兵や士官候補生に教育する目的でつくられた。

　博物館内部には、忠武公・李舜臣（イ・スンシン）将軍の時代から6・25戦争（朝鮮戦争）までの記録が展示されている。また、海軍士官学校の記念資料や各種艦艇が展示されており、海軍の活動の様子や愛国精神を感じることができる。

■鎮海の昔の様子が分かる名所、鎮海軍港村歴史館

　昌原市の旧中心部だった鎮海区中央洞の軍港村は2013年、国家記録院によって「記録愛村」に指定された。韓国の近代史を物語るおよそ350点の記録物や主要施設がよく保存されていたからだ。そんな軍港村の入り口には、昔の鎮海の様子が見られる場所がある。鎮海軍港村歴史館だ。

　同館は2階に分けて構成されている。各階では、1920年から90年にかけての鎮海区の変化と人々の暮らしを目にすることができる。特に、軍港村近くの中央ロータリーの変遷を収めた写真で過去と現在の様子を比較すると面白い。

■馬山の海とともに芸術を楽しむ文信美術館

　馬山湾が一望できる馬山合浦区チュサン洞。ここの丘にある文信美術館は、世界的な彫刻家・文信（ムン・シン）の作品や芸術魂でいっぱいだ。同館は、文信が馬山で暮らすようになった後、自ら建設したという。

　同館は野外彫刻展示場を含め、四つの美術館からなる。各館には文信の作品290点余りが展示されており、文信の作品世界を感じることができる。特に、幾何学的模様ながら左右対称の作品は圧巻だ。

　同館のまた別の見どころの一つが馬山湾だ。チュサン洞の丘にある同館からは、馬山湾を見渡すことができる。特に、野外彫刻展示場と文信円形美術館では、作品とともに馬山の風景を楽しめる。