いつの間にか高校1年生。愛らしい子役スターのキム・ユジョンがすっかり大きくなり、スクリーンの主役を演じるようになった。10月15日に公開された映画『秘密』(パク・ウンギョン監督、イ・ドンハ監督)は、キム・ユジョンが自ら選んで出演したという初めての作品。連続殺人犯の父を捕まえた刑事の娘として育ち、秘密を抱え生きる女子高生ジョンヒョン役を演じた。
恐ろしい事件発生後、残された3人の物語を描いた『秘密』は、憂鬱で重たい。劇的に変化する3人の感情の起伏も激しい。ジョンヒョンもまた復讐心や恨みなど、多くの感情が見え隠れする。そんな難しい部分が、むしろキム・ユジョンを魅了した。
「私が自分の意思で作品を選ぶようになったのは最近です。これまで明るいキャラクターを演じてきて楽しかったのですが、毎回イメージが同じような気がして、心配もあったんです。今回の作品はすごく出演したかった作品です。ドラマ『アングリー・マム』もそうだし、女優としてまた違う何かを引き出してくれるキャラクターを演じてみたかったんです。もちろん、満足はしていません。それくらい、大変でもあったんです。撮影のときは無我夢中だったのですが、終わってから、自分を少しずつ削って持っていかれる感じというか。今回、そういうことを初めて感じました。これは本当に怖いことだなと。自分がしっかり判断して、打ち勝たなければいけない宿題だと思いました」
作品を終えてから一人で過ごしながら「憂鬱な方が楽だ」と感じるほど、深い考えに陥ったりもした。初めての感情なので、一人で受け入れるのは大変だった。「自分に本当に合うのは何か」といろいろ考えたというキム・ユジョンは、同年代の俳優たちのことがたびたび思い浮かんだという。子役として出発し、コンスタントに作品に出演しながら成長していく俳優たちは、言葉がなくても通じる、成功とつらさをともに感じる友人であり、パートナーだ。