透明感ある肌、一重の目、華奢な手足の女性は、男性と手をつないだだけでほおを赤らめる、少女マンガの主人公にピッタリだ。ある晩、この女性は思い切って男性の部屋に入っていく。寝ている男性の上に乗り、荒々しく服を脱がせようとする。目が覚め戸惑う男性が女性の手を抑えると、女性はせがむように言う。「1回だけしよう」
視聴率3%出れば成功と言われるケーブルテレビチャンネルで、『オー・マイお化けさま』(tvN)は7.3%を記録し、最近終了した。同ドラマでパク・ボヨンが一番多く言ったセリフは「1回だけしよう」や「休んでいこう」だった。パク・ボヨンが演じたのは、お化けが見える女性ボンソン。処女鬼神(未婚女性や少女のお化け)スネ(キム・スルギ)がボンソンに憑依したことから、普段小心者で恥ずかしがり屋だったボンソンが、男性たちに立ち向かい始める。間違えたふりをして入った男性用シャワー室で目の保養をし、すれ違う男性の腕をそっとなでる。パク・ボヨンが最も大変だったのは、相手役チョ・ジョンソクの服を脱がせながら「1回だけしよう」と言うシーンだった。パク・ボヨンは2006年にドラマ『秘密の校庭』でデビューしたときから6月公開の映画『京城学校:消えた少女たち』まで10年間にわたり、相次ぎ制服姿の幼い少女役を演じてきた。キスシーンも、『オー・マイお化けさま』で初めて経験した。
「審議の結果、『1回だけ寝よう(セックスしようの意)』というセリフは『1回だけしよう』になった。台本を受け取ったとき、自然とため息が出た。『1回だけしよう』だなんて、『しよう』は『寝よう』より想像をかき立てる言葉ではないか。『視聴者の皆さんがこんな私の姿を嫌がったらどうしよう』という心配もした。服を無理やり脱がせるシーンを撮るとき、怖くて遠慮がちに演じていたら、監督に『もっと強く』と要求された。結局『えい、なるようになれ』と思い、チョ・ジョンソクさんの服に付いている名札が取れるほど強くいった。チョ・ジョンソクさんと監督が喜んでいた」
10代半ばでデビューしたパク・ボヨンは、商業映画『過速スキャンダル』『私のオオカミ少年』から独立映画『視線1318』『突然変異』に至るまで幅広い作品に出演。所属事務所ともめたときにも演技を休むことはなかった。パク・ボヨンが経歴を積む過程は、まるで子どもが1段ずつ階段を上がっていくようだ。パク・ボヨンは「一時、孤独で体力も落ち、撮影前に天災地変が起きることを切に願ったこともある」と語った。
二十歳を過ぎても少女役ばかり演じていると指摘されるようになったころ、パク・ボヨンは「1回だけしよう」と叫ぶ女性の役を受け入れた。パク・ボヨンは「まだその時期ではないと、観客が私をそう(成人として)見てくれないと思い、急いで進むことはなかった。渡すが少しずつ変化する姿を皆さんが自然に受け入れてくれることを望んだ。適切な時期に成人役に移行できたようだ」と語った。
「皆さんから、露出シーンはいつになるのか聞かれる。今回、口で言うだけでも十分恥ずかしく、大変だった。もっと経験を積んだ後、30歳くらいでするのはどうだろうか。まだ愛もよく分からないので」