春を楽しむなら「南旨菜の花団地」へ /慶南・昌寧

 単一面積では全国一の規模を誇る昌寧南旨菜の花団地(慶尚南道昌寧郡)。参考までに、ここでは春になると、昌寧洛東江菜の花祭りが開催される。

 菜の花団地に向かったら、まず駐車場近くにある南旨鉄橋を訪れてみよう。1931年に設置された鉄橋は、登録有形文化財第145号でトラス構造になっており、昌寧郡と咸安郡を結ぶ。

春になると、洛東江の川沿いにある昌寧南旨菜の花団地では菜の花が満開になる。
▲ 春になると、洛東江の川沿いにある昌寧南旨菜の花団地では菜の花が満開になる。

 次は、面積80万平方メートルに至る菜の花団地へ。ここで注意すべき点は、囲いを越えて花を花を踏みつぶしてはいけないということ。記念撮影をするのはいいが、目を楽しませてくれる黄色い菜の花を保護しなければならない。

 場内で電動列車を利用するのも一つの方法だ。菜の花祭りの会場入り口でチケット(一般4000ウォン=約427円、4歳以下は無料)を購入し、列車に乗ると、菜の花団地を楽に回ることができる。所要時間は15分ほど。ただし、途中下車できないのでご注意を。

南旨鉄橋で「第12回南旨の思い出鉄橋写真展」開催。
▲ 南旨鉄橋で「第12回南旨の思い出鉄橋写真展」開催。

 菜の花を鑑賞していると、遠くに風車が見え、その下には色鮮やかな花々がある。ここは菜の花団地のランドマークといえる、韓半島(朝鮮半島)チューリップ庭園で、風車とともに韓半島の形をなしている。

 さらに登場するのが菜の花展望台。ここに上ると、南旨鉄橋とは異なる景色を楽しめる。洛東江と菜の花団地、そこを通り過ぎる自転車道路からなる景色が見事だ。

菜の花団地の間にある道。
▲ 菜の花団地の間にある道。

 昌寧南旨菜の花団地の始まりは、2002年にさかのぼる。当時、台風が洛東江一帯に上陸し、住民たちは大きな被害を受けた。その後、水害復旧事業が行われ、移住対策が推進されて約470世帯が転居した。

南旨菜の花団地のランドマークといえる、韓半島チューリップ庭園。ここには風車もある。
▲ 南旨菜の花団地のランドマークといえる、韓半島チューリップ庭園。ここには風車もある。

 跡地には堤防ができ、スポーツを楽しめる空間が造成された。さらに空いたスペースを利用して菜の花を植え、自然と大規模な菜の花団地ができた。そして、2006年から洛東江菜の花祭りが開催されるようになった。その結果、菜の花祭りでは済州島や近くの梁山市、昌原市鎮海区と肩を並べるようになった。

展望台から見た南旨菜の花団地の様子。
▲ 展望台から見た南旨菜の花団地の様子。

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