インタビュー:チ・チャンウク「入隊の心配していない」

インタビュー:チ・チャンウク「入隊の心配していない」

 『ソル薬局の息子たち』(2009年)、『笑ってトンヘ』(2010年)…。俳優チ・チャンウク(27)を一躍有名にしたドラマだ。帯ドラマや週末ドラマとの縁が深く、チ・チャンウクは40代以上の俳優たちとの思い出が多い。

 最近、ドラマ『ヒーラー』(KBS第2)を終えインタビューで会ったチ・チャンウクは、それを「財産」としていた。2008年に映画
『スリーピングビューティー』でデビューし、俳優生活7年。俳優として開花した最初のきっかけとして、「協業の楽しさと大切さを教えてくれた」という理由から『ソル薬局の息子たち』を挙げた。人に対する愛情がそれぐらい大きいということだ。

 際立つ何かがなければ生き残れないのが芸能界。まだ30歳にもなっていない俳優がチームワークを重要視するようになった理由は何だろうか。

 「視聴率や観客数など作品の成敗はもちろん重要です。でもドラマの場合、まさに撮影をしているときに視聴率が出るのが苦痛です。視聴率が落ちると、その結果を見ながら徹夜で撮影をします。だから雰囲気が重要なんです。楽しい現場であることが、いかに重要かを知ったんです。今回の『ヒーラー』も、視聴率とは別に、現場の楽しさと大切さを改めて気づかせてくれた作品でした」

 チ・チャンウクは『ヒーラー』で演技の幅を広げた。ソ・ジョンフ役を演じたチ・チャンウクは、親に捨てられた悲しみを抱えて生きながら、見掛けはユーモラスな便利屋というキャラクターを自然に演じ切った。アクション演技も強烈だった。素手で建物やフェンスを飛び越えるシーンが特に印象的だ。『ソル薬局の息子たち』『笑ってトンヘ』『奇皇后-ふたつの愛 涙の誓い-』(2014年)などで見せた温和でソフトな青年ではなかった。チ・チャンウクに「鉄棒アクション演技」などを指導したチョン・ドゥホン武術監督が「アクション専門の俳優のようだ」と絶賛したほど。実は、紅顔の青年はデビュー前、「アクロバット(曲芸)を学んだ」という。

 「大学でインディペンデント映画を撮影した後、ミュージカルに出演したんですが、酷評されました。演技ができない俳優だ、と。それから学校の練習室で生活しました。そのとき、アクロバットを学んだんです。バック転の練習もしたりして。体を使う練習をたくさんしておけば、いつかミュージカルや舞台に出演するとき、役に立つのではないかと思ったんです。それがこのように役立つとは思いませんでした」

 チ・チャンウクはおとなしいように見えるが、自由な青年だった。「男子校に通っていたとき、我慢できなくてトイレまで裸で走ったこともあります」と打ち明けた。それくらい、突拍子もなかったということだ。大学で演技を勉強しようと決めたのも突発的だった。チ・チャンウクは高校のとき、クラスで5位になったこともある平凡な生徒だった。

 「当時の成績はそこそこでした。コツコツと勉強していたら、ソウルにある四年制大学に入っていたでしょう。でも突然、本当にやりたいことは何だろうと悩み始めたんです。勉強はしたくなくなり…。そして大学の専攻を演劇映画科に決めたとき、母との戦いが始まりました。生まれて初めて逆らい、家出もしたし。結局、両親が僕の考えを受け入れ、演劇映画科(檀国大学)に進学しました」

 人との縁を大切にするチ・チャンウクは、芸能界にデビューしたときから共に歩んできた所属事務所と最近、契約を更新した。敏感な部分かと思ったが、サバサバしていた。軍入隊について尋ねると、むしろ「面白そう」と言って笑った。

 「来年初めには入隊すると思います。周りでは、年齢的に遅いので心配していますが、僕は心配していません。抵抗感もないし。男子ばかりの中学、高校に通ったからかもしれませんが、元気に過ごせると思います。入隊するまであと1、2本出演できるだろうから、これから悩まなきゃ。いくつか話が来ているので、慎重に選ぼうと思っています」

ヤン・スンジュン記者
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