【釜山聯合ニュース】先週開幕した「大阪アジアン映画祭」のクロージング作品として、韓国・釜山が舞台の韓国映画「国際市場で逢いましょう」が上映されるのを機に、釜山観光公社は9日、日本人を対象にした釜山観光のPRに乗り出す方針を発表した。
同作は韓国で観客動員数1300万人を突破した大ヒット作で、朝鮮戦争後の激動の時代に家族のために献身する父親の人生を描いた作品。国際市場は釜山の在来市場で、朝鮮戦争後、避難民が商売を始めたのを機に一大市場が形成された。
釜山を訪れる日本人観光客は2013年の51万7889人から昨年は47万7711人と約8%減少した。旅行業界は日本人客減少の理由について、円安や韓日関係の冷え込みを挙げる。
同公社は12日、同作のユン・ジェギュン監督が東京でメディアのインタビューを受ける際に広報ブースを設ける。13日にはエイチ・アイ・エス(HIS)や日本旅行など釜山観光ツアーを扱う旅行会社や関係機関を訪問し、懇談会を開く。また、釜山の旅行会社と共に国際市場などをコースに入れたツアーを開発しPRを実施するほか、日本公開を記念し航空券などをプレゼントするキャンペーンも行う。
釜山観光公社の関係者によると、映画の大ヒットを受け国際市場などを訪れる観光客が急増しているという。同関係者は「両国の外交的対立は容易に解消しない状況だが、同映画の日本上映を機に民間レベルで観光客誘致に乗り出す」と意気込みを見せる。
「国際市場で逢いましょう」は5月16日から日本全国で順次公開。