脚本家の同意なしに登場人物が死亡、制作側に賠償命令

著作者人格権侵害

 脚本家の同意なくドラマ登場人物の生死を変更する行為は、脚本家の著作者人格権の侵害に当たるとする裁判所の判決が示された。

 ドラマ脚本家のソ・ヨンミョンさん(62)が専属契約を結んでいた番組制作会社のJSピクチャーズと放送局のJTBCを相手取り約52億ウォン(約5億6600万円)の損害賠償を求めた訴訟で、ソウル中央地裁民事46部(チ・ヨンナン裁判長)は2日までに、両社に計2億8600万ウォン(約3100万円)の賠償を命じる判決を言い渡した。

 ソさんは、2013年8月から14年1月までJTBCで放送された熟年離婚をテーマにしたドラマ『もうこれ以上我慢できない』の脚本を担当した。脚本は、主人公のキル・ボクチャ(ソヌ・ヨンヨ)が、やることなすこと全てに文句ばかりつける夫のファン・ジョンガプ(ペク・イルソプ)と離婚した後、突然の交通事故で死亡するという展開だった。

 だが、JSピクチャーズはソさんに相談なく、ボクチャが棺桶の中で生き返るという脚本に変更し、ドラマは全く違う展開となった。また、ソさんは全111話のうち32話までの脚本を渡したところで、脚本の仕上がりが遅いという理由で脚本家の交代を告げられた。これに対し、ソさんは「契約が守られず、ドラマの見どころに対する重大かつ本質的な変更により著作者人格権が侵害された」として、損害賠償を求め提訴した。

 裁判所は、JSピクチャーズが見どころの変更による慰謝料500万ウォン(約50万円)を含めた2億8100万ウォン(約3060万円)を、JTBCが500万ウォンを、それぞれソさんに支払うよう命じた。裁判所は「正当な理由なく脚本家を交代し、契約に基づく義務を果たさなかった。死亡することになっていた登場人物をソさんの同意なく生かしたことで、ソさんの著作者人格権を侵害した」と判決の理由を説明した。

パク・サンギ記者
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