毎年12月になると、街にはクリスマスツリーが飾られ、どの店からもクリスマスキャロルが聞こえてくる。クリスマスは1日だけ。だが街の人々は25日を待ちながらクリスマスムードを楽しむ。
このようなクリスマスをお祭りとして楽しんでみるのはどうだろう。世界各地の文化公演が行われるだけでなく、市民や世界各国からの移住者が一緒に楽しむフェスティバル。それは今月6日に開幕した「第2回金海世界クリスマス文化フェスティバル」だ。フェスティバル開幕の会場を訪れてみた。
開始30分前に到着した金海ロデオ通りは、寒い日にもかかわらず活気があふれていた。頭上の電灯を好奇心に満ちた目で見詰める子どもたちや、デートで街に繰り出したカップルまで、これから始まるフェスティバルを楽しみに待っていた。
フェスティバルが開かれる慶尚南道金海の「ロデオ通り」は正式名称ではない。本来の名称は「金海東上洞伝統市場」で、外国人労働者の増加に伴って「金海の梨泰院」という愛称が付いた。また、通りには自然と外国料理店や外国人向け商店が増え、いつの間にか「ロデオ通り」と呼ばれるようになった。
この日のイベントは、ホルンの音でスタート。続けておよそ100人の金海市民、多文化家庭(国際結婚家庭)、移住者によるパレードが始まった。パレードに参加した市民や見物客たちの顔には楽しさがあふれていた。
金海クリスマス文化フェスティバルは昨年、地域の商店関係者と市民団体、移住者たちが自発的に参加する形で初めて開催された。初開催にもかかわらず市民からは高く評価され、口コミで周辺地域にも広がって訪問者が増加、大成功を収めた。その後、地元の商店関係者や若者たちの間から「金海の冬のフェスティバルとして活性化させたい」との意見が出され、今年は2回目を開催することになった。
パレードに続いて行われた祝賀公演では、金海市内の実用音楽学院の生徒たちがクリスマスキャロルを熱唱。歌は韓国語で歌われたが、集まった移住者たちは生徒たちをまねて韓国語で歌った。公演が終わると、本格的な点灯式が始まった。
「10、9、8、…」カウントダウンが始まると、ロデオ通りに集まっていた市民たちの声は一つになった。皆で一斉に「ゼロ」と叫ぶと、さまざまな色の光が点灯し、ロデオ通りの夜空を染めた。
市民たちはイルミネーションをバックに記念写真を撮るのに大忙しだった。家族連れやカップル、また国籍に関係なく多数の人々が集まって集合写真を撮る場面も見られた。特にロデオ通り中央の大型クリスマスツリーと特設舞台のライトアップ、プレゼントボックスの形のイルミネーションは格好の被写体となった。
金海世界クリスマス文化フェスティバルは来年1月4日まで行われる。期間中はさまざまなイベントが開催されるが、特に毎週金、土、日曜の午後4時から8時までは文化公演が多数予定されている。
このほか、クリスマスイブの24日とクリスマス当日の25日、1月1日にも公演や体験イベントが行われる予定なので、金海を訪れるのなら是非頭に入れておいてほしい。ロデオ通りの大型ツリーのライトアップは、フェスティバル期間中は午後5時から行われる。