済州島で夜景を楽しむ

 季節ごとに異なる魅力を放つ済州島は、常に観光客であふれている。だがそんな済州島にも静けさが訪れる時間がある。それは、ほとんどの観光客がホテルに戻る夜だ。

 だが、済州島の魅力は夜もそのまま続いている。済州島の夜の名所を訪れる夜景旅行、今回は挟才海岸-ビョルビッ(星の光)ヌリ公園-セヨン橋の順に回ってみた。

挟才海岸は夕暮れ時になると周囲が紫色に染まる。
▲ 挟才海岸は夕暮れ時になると周囲が紫色に染まる。

■異国的な風景と美しい夕暮れが魅力の「挟才海岸」

 南太平洋を思わせるエメラルド色の海、貝殻の粉が混じった白い砂浜、願かけの積み石、そして海の向こうに蜃気楼(しんきろう)のように浮かぶ飛揚島。済州島西部に位置する挟才海岸にはさまざまな景色が存在する。

 挟才海岸は深さ5メートル程度の遠浅の海で、白い砂浜がおよそ200メートルにわたって広がっている。また、海の色は済州の中で最も美しい。そのため挟才海岸はハイシーズンになるとファミリー客で非常に混雑する。

挟才海岸ではエメラルド色の海、蜃気楼のように浮かぶ飛揚島など、さまざまな風景に出会える。
▲ 挟才海岸ではエメラルド色の海、蜃気楼のように浮かぶ飛揚島など、さまざまな風景に出会える。

 挟才海岸は夕方になっても美しい。昼の海がエメラルド色なら、夕日が沈むころの海は紫や真紅といった色に染まる。とりわけ空と海、そして遠くに浮かぶ飛揚島の景色は、済州島の7大絶景の一つとして必ず見ておきたい。

■「ビョルビッヌリ公園」で見る済州の星

 済州市梧桐洞にあるビョルビッヌリ公園では、済州の夜空を彩る星をより近くで鮮明に見ることができる。この公園は天体探究と天文学習ができる文化スペースで、済州の星や夜景を同時に満喫できるスポットでもある。

 ビョルビッヌリ公園には天体に関する情報や体験用具の用意された展示室がある。3階建ての展示室には4D(4次元)立体映像館があるほか、惑星探査船体験などが楽しめるスペースもある。特に3階の天体館観測室は、この展示室の目玉だ。

ビョルビッヌリ公園では天体観測プログラムのほか、済州の夜景も楽しめる。
▲ ビョルビッヌリ公園では天体観測プログラムのほか、済州の夜景も楽しめる。

 天体観測室では天井に設置された超大型ドームスクリーンで星座の映像を見ることができる。また、ゆったりと椅子に座って星座に関する説明を聞くこともできる。ビョルビッヌリ公園に行ったらこの天体投影は必ず見てみよう。

 観測室には体験プログラムも用意されている。日中は太陽の観測が可能で、夜は美しい星や月の様子を観測することができる。天体観測室の隣の展望台からは済州空港の滑走路や済州市の夜景が見える。

■西帰浦の美しい夜景が見られる「セヨン橋」

 韓国の最南端に位置するセヨン橋は、韓国で最も長い歩道橋だ。「新たな縁をつくる橋」という意味が込められたセヨン橋は、西帰浦の沖にある「セ島」と済州島を結ぶ橋で、西帰浦の新たな観光コースになっている。済州の伝統的な丸木舟「テウ」をモチーフにした形で、夕方になるといっそう華やかさを増す。特に、橋の主塔に設置されたライトは刻々と色が変わり、西帰浦港を明るく照らしている。また、展示や文化公演もたびたび行われ、夜のデートコースにも最適だ。

韓国の最南端に位置するセヨン橋は、夜のデートスポットとしても最適だ。
▲ 韓国の最南端に位置するセヨン橋は、夜のデートスポットとしても最適だ。

 セヨン橋からは西帰浦市の夜景が一望できる。また、夜の海にぼんやりと浮かぶポム島や水平線上の漁船の明かりを見るのもお勧めだ。

 セヨン橋は、セ島の都市自然公園につながっている。セ島は原生林の魅力をそのまま味わえるほか、散策コースもあってウォーキングスポットとしても人気を集めている。海沿いを1周する1.1キロの散策コースは静かで散策に最適だ。

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