今年下半期のドラマ市場を乗っ取ったのは漫画だった。KBS『のだめカンタービレ』、tvN『未生』『LIAR GAME(ライアーゲーム)』、OCN『ドクター・フロスト』が続々と放映された。さらに、来年初めにスタート予定の『ジキルと私』『夜を歩くソンビ』『チーズ・イン・ザ・トラップ』も控えている。漫画とドラマというメディア間融合が活発になっている中、こうした現象を分析した書籍『韓国漫画メディアミックス(Media mix)の歴史』(ファンダム・ブックス刊)もこのほど出版された。ドラマや映画の原作としての漫画が持つ価値にスポットライトを当てた初めての本だ。
■漫画、それは映像の源泉
朝鮮日報で連載スタートした4コマ漫画『愚か者の骨折り損』(1924年)が2年後、映画『愚か者』にとなったのが最初とされる漫画原作の映画化。キム・ソンファンの漫画『けちんぼじいさん』を映画化した『けちんぼ』(58年)を経て、イ・ヒョンセの『恐怖の外人球団』の映画化『外人球団』(86年)で花開いた。
映画に比べ、漫画のドラマ化は少し遅かった。漫画作品が初めてドラマ化されたのは67年の『ワルスンおばさん』だ。漫画評論家のパク・インハ氏は「漫画原作のドラマを毎日、あるいは毎週放映するには技術的・財政的な条件が伴わなかった」と話す。
90年代にイ・ヒョンセの同名漫画を原作にした『ポリス』(94年)がヒット、『アスファルトの男』(95年)、『ミスターQ』(98年)など漫画原作のドラマが次々と登場した。韓国映像大学漫画創作科のパク・ソクファン教授は「経済・文化の開放が進み、漫画を大衆文化の主流として受け入れるだけの心理的・技術的包容力が持てるようになったから」と分析する。