仁川アジア大会が今月19日に開幕した。今大会は10月4日まで、45カ国・地域から約1万3000人の選手・役員が参加し、36の種目で勝負が繰り広げられる。
アジア大会開幕に合わせ、仁川ではさまざまなイベントが開催されており、中でも食べ物をテーマにしたフェスティバルが注目を集めている。まさにアジア人同士が親睦を図り、五感を満足させるための食の祭典「アジア食文化フェスティバル」だ。
陸上競技が開催される仁川アジアード・メーン・スタジアムの北側広場。ここには韓国を含むアジア10カ国・地域の料理が味わえる名品飲食館をはじめ、展示や体験イベントなどさまざまなプログラムが楽しめるイベント館がある。
まず名品飲食館では、各国料理の香りが鼻を刺激する。ここでは各国の大使館・文化院が推薦した有名なシェフたちが自国の料理を作って紹介している。
中国の春巻き、ベトナムのフォーなど各国を代表する料理を味わえるだけでなく、キルギスの羊の焼き肉、イランのペルシャ風チキンケバブなど、普段はなかなかお目にかかれない料理も楽しめる。
料理の注文方法は簡単。まずメニューを見て食べたい料理を注文し、お金を払う。そしてレシートを受け取って各国のブースに行き、席に案内してもらえばよい。あとは出てきた料理をゆっくり堪能するだけだ。
各ブースでは調理の様子を実際に見ることができる。また、外装やインテリアにもその国の文化や雰囲気が反映され、間接的な異国文化体験ができる。
名品飲食館でアジア各国の料理を味わったら、イベント館に移動しよう。ここは韓国の文化を紹介する建物で、韓国料理の紹介のほか、韓国式の餅つき、トゥホ(矢をつぼに投げ入れる遊び)など韓国の伝統遊び体験や、さまざまな競演大会が行われている。
とりわけ先日行われたアジア創作料理競演大会では、調理関連学科の大学生や一般人たちがさまざまな創作料理を披露した。料理の香りや調理の音に、イベント館を訪れた人々はしばし足を止めた。イベント館ではこのほか27日に「パパと一緒に作るヘルシー料理競演大会」、10月1日に「アジア・バリスタ・チャンピオンシップ」をそれぞれ開催。
体験イベントでは各分野の飲食文化の専門家と共に、伝統酒の試飲、チヂミ作り、伝統茶体験、餅用の模様型作り、団子作りなどが楽しめる。それぞれ約30分のプログラムで、自ら料理を作って食べられるため、是非とも参加してみよう。体験イベントは会場でも申し込めるが、参加人数に限りがあるためインターネットや電話で予約しておいた方が安心だ。
イベント館中央のステージではフェスティバルの期間中「国家の日」のイベントが開催される。21日に始まった今回のフェスティバルは、日替わりで参加国の「国家の日」を決め、その日の該当国の代表シェフが自国の伝統料理を作りながら調理方法を紹介する。
このほか各国の文化公演や韓国のノンバーバル(非言語)パフォーマンス「NANTA」や「BIBAP」、空中パフォーマンスなどの公演がアジア大会の期間中に競技場北側広場のステージで行われる予定だ。