素晴らしいものや有名なもの、あるいはそのような作品のことを「名品」という。
済州特別自治道は今年、道内の観光スポットや料理の中から「済州7大名品シリーズ」を選定した。絶景、海岸沿いの道路、郷土料理など5分野からそれぞれ七つずつ、計35種類が選ばれている。これらの「名品」は、済州に行ったら絶対に訪れるべき・食べるべきものだと言っても過言ではない。
削り取ったような岸壁とまぶしいほど青い海。それに加えミカン、黒豚、タチウオなど、済州にはおいしい食べ物も非常に多い。この世を造った神も「自分が創造したものだが実に素晴らしい」と驚くのではないだろうか。今回は済州の「7大名品」に選ばれた「月汀里海岸道路」とその周辺の観光スポットを紹介しよう。
■あまりの美しさに恋が芽生える? 月汀里海岸と海岸道路
済州島は、海の景色を見るのには全く苦労しない。ほぼ全ての道路が、絶景を鑑賞できる「名所」といえるからだ。中でも月汀里海岸周辺はエメラルドの海と海岸道路のおかげで、海を見るには最高の名所とされる。
月汀里海岸は弓状に広がる白い砂浜が特徴で、遠くに大きな風力発電機が見え、異国情緒にあふれている。また、夏の間は人ごみでよく見えなかった海も、夏休みが終わるとエメラルドの光がいっそうまぶしく目に飛び込んでくる。
済州空港から東に向かうとまずぶつかるのが、美しさで有名な月汀里海岸道路。月汀里と東福里を結ぶ海岸道路だ。「済州7大名品」に選ばれたのも納得できる。澄み渡る空と白い雲、そしてエメラルド色の海。思わず車を止めてカメラを取り出したくなる。
道路沿いにはおしゃれなカフェが多く、デートスポットとしても人気だ。まぶしいほどの青い海を見下ろしながら味わうコーヒーは、済州島ならではの「特権」ともいえる。異性の友人と訪れた場合、恋人同士に発展してしまうかもしれないので細心の注意が必要だ。
■イルカウォッチングも楽しめる「金寧ヨットツアー」
月汀里から東福里に向かう道路には、さらに特別な体験ができるスポットがある。「金寧ヨットツアー」だ。
済州島の金寧港では1日9回ヨットツアーを実施している。ヨットから金寧海水浴場を眺めると、また新たな感動が味わえる。紺色だった海は沖に出るにつれ透明な青緑色になり、その向こうには風力発電団地と白い砂浜が広がる。ヨットツアーでは素敵な景色を見ながら食事を楽しめるよう、ヒラメの刺し身とワインが出てくる。
ヨットツアーで回る金寧海水浴場沖は、ミナミハンドウイルカが生息するエリアでもある。イルカははるか昔から済州の海女たちと共存してきたため、人間を恐れず頻繁に姿を見せてくれる。ヨットからイルカと共に写真を撮れば、大人にとっても子どもにとっても大切な思い出になるだろう。
イルカに会えるかどうかは運次第。だが、イルカに会えなくてもがっかりする必要はない。ヨットツアーでは船釣り体験もできる。よく釣れるスポットは、海底にある山「トゥロク山」。ここには豊富な栄養素がありさまざまな魚が生息しているため、初心者でも5分もあれば30センチを超えるような大物を釣り上げることができる。
■お酒が飲みたくなる味、ヤリイカの水刺し身
済州島の海を全身で味わうなら、済州島名物「ハンチムルフェ(ヤリイカの水刺し身)」を食べよう。この料理は、生きたままのヤリイカを薄く切ってコチュジャンと野菜と一緒に混ぜ、冷たい水を注いだもの。たっぷり入ったヤリイカは、シコシコしておいしい。お好みでスープにご飯や麺を入れてもいい。
済州7大名品のうち郷土料理分野で選ばれたハンチムルフェは、海辺に住む人々の生活には欠かせない。夏バテのときにも食べられるし、二日酔いにも効くとされる。甘酸っぱくさっぱりしたスープを一気に飲むと、飲み過ぎてもたれていた胃まで治った気分になり、またお酒が欲しくなる。
■関連情報
・月汀里海岸:済州特別自治道済州市旧左邑月汀里
・金寧ヨットツアー
ホームページ:http://www.gnytour.com/