【ニューヨーク聯合ニュース】「今や韓国映画は海外の人にも興味を持ってもらえる題材、しっかりしたストーリーのシナリオ作成能力、良作を作り出す向上した技術力で、どの国の映画よりも競争力があるとみています」――。
韓国映画をPRするため米ニューヨークを訪れている俳優のイ・ジョンジェは7日(現地時間)、マンハッタン中心部のリンカーン・センターにあるウォルター・リード劇場で聯合ニュースのインタビューに応じ、韓流ブームが起きている米国での韓国映画の善戦に自信を示した。
先月28日に開幕した第13回ニューヨーク・アジア映画祭の一環としてニューヨークの韓国文化院で開催中の「韓国映画特別展」に出席するため5日に現地入りした。
「韓国映画特別展」は、「イ・ジョンジェ特別展」「ソル・ギョング特別展」「韓国短編映画選」を通じて韓国映画19作品を紹介している。このうちイ・ジョンジェの出演作は「観相師―かんそうし―」「新しき世界」「イルマーレ」の3作品が含まれた。
イ・ジョンジェは「観相師―かんそうし―」について、最も韓国的な題材を扱っていながら外国人もストーリーを理解できると紹介した。
同映画は、朝鮮王朝第5代王・文宗の弟、首陽大君(後の第7代王・世祖)が幼いおいの第6代王・端宗から王位を奪うため、文宗の忠臣だった金宗瑞(キム・ジョンソ)らを殺害した事件「癸酉靖難」が起きた時代を背景に、天才観相師キム・ネギョンの視線で首陽大君の王位奪取を見た時代劇。イ・ジョンジェは首陽大君を演じた。
作品の魅力については「王位を奪うためのたくらみや、他人に危害を与えてまで王になろうとする欲望に関する物語は西洋にも多い。韓国の歴史物という点で、さまざまな見どころがあり、面白みがあると思います」と語った。
イ・ジョンジェは、これまで韓国映画界の先輩らが大規模な映画祭で受賞し、海外市場進出に向け努力を傾けてきたがそのバトンを自身の世代が受け継がなければならないと考えている。映画祭の規模に関係なく韓国映画を紹介し続ける小さな積み重ねが大きな成果につながると信じていると期待を込めた。
4月に韓国映画「ビッグマッチ」(原題)の撮影を終え、来月からは日本による植民地時代の独立軍を題材にした映画「暗殺」(原題)の撮影に臨む。
インタビュー後に行われた記者会見でも、韓国では韓国映画の人気がハリウッド映画「トランスフォーマー/ロストエイジ」を上回っているとした上で「韓国映画のシナリオがはるかに創意的で面白いことを証明している良い例」だと語った。
また、「努力する俳優」になりたいと抱負も述べた。「俳優について、実力より運が良ければ成功する、または天性の才能があると思っている人もいます。しかし、私は俳優という職業が誠実に努力すれば成功できるということを示したいです」と意気込んだ。