「韓ドラ人気の秘密は主婦脚本家」=中国メディア

「身近な家庭のエピソードをストーリーに盛り込む」
「中国と異なり創作活動が自由、俳優・制作陣も内容に関与できず」

 「韓国ドラマ脚本家の90%は女性だ。ほとんどが家で子育てをしながら脚本を書く主婦たちだ」

 最近、韓国ドラマ『星から来たあなた(中国語タイトル:星星)』『相続者たち』『応答せよ1994』などが中国全土で相次いでヒットしているのを受け、中国メディアが韓国ドラマの脚本執筆過程や脚本家の一人一人について詳細に分析している。

 半官半民メディアの中国新聞網は先月9日「韓国ドラマの人気の秘密は男女主人公がイケメン・美人ぞろいであることもあるが、アジュンマ(主婦・既婚中年女性)脚本家たちの努力なしには不可能だった」と報じた。「アジュンマ」という表現は韓国の発音をそのまま漢字にした「阿祖媽」を使っている。そして既婚女性脚本家の特徴も紹介した。同メディアは『星から来たあなた』の脚本を手がけたパク・チウン氏の話として「韓国の女性は知的レベルが高くて繊細だ。家事をしながら空いた時間に書いているので、失敗しても大丈夫だという考え方を持っている」と伝えた。また、そうした環境が脚本家たちにとっては長期間にわたり脚本を執筆するのに役立ち、まわりでよく見られる家庭事情やエピソード、恋愛遍歴もストーリー上に生かせると言っている。

 さらに中国のメディアは、韓国では人気ドラマの脚本家の権威が主演俳優と同じくらい高く、制作スタッフも内容に口出ししにくい点に注目した。ドラマや映画が厳しい検閲を経て制作される中国とは違い、韓国では自由な創作活動が保障されているというわけだ。中国網は「韓国の有名脚本家たちは少なくとも1本当り2000万ウォン(約20万円)以上の原稿料をもらっている。韓国では監督や俳優がセリフをいじることを非常に礼儀に欠ける行動だと考えている」と報じた。韓国ドラマが以前「不治の病」「交通事故」「主人公は絶対に死なない」というお決まりのパターンから脱することができなかったのは、こうした事情があったからだとも強調している。

 映画監督の趙宝剛氏(59)は「韓国ドラマは脚本を書くそばから撮影して視聴者の反応を反映させるが、中国ではドラマ制作を完結させてからテレビ局に販売する仕組みになっている。こういうやり方では韓国のようなドラマは絶対に作れない」と苦言を呈した。

ユ・マディ記者
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