チョ・ボア、イム・ジヨン、イ・ソムの新人女優3人が注目されている。3人は初映画でヒロインの座を射止め、大胆な濡れ場にも挑戦した。
チョ・ボアは10日に公開された『棘』(キム・テギュン監督)で、既婚の体育教師を誘惑する女子高生役を演じた。チョ・ボアは2012年、ドラマ『美男<イケメン>バンド~キミに届けるピュアビート』(tvN)でデビュー。ドラマ『馬医』(MBC)を経て、『棘』でスクリーンデビューを果たした。
『棘』では大先輩のチャン・ヒョクに思いを寄せ、その恋心が執着や中毒に変わる危険な感情を見事に表現した。新人女優にとっては容易ではないベッドシーンにも挑み、映画に活気を吹き込んだ。
イム・ジヨンは5月公開予定の『人間中毒』(キム・デウ監督)で本格的にデビューする。同作は1960年代を舞台に、ベトナム戦争の英雄でエリート軍人のキム・ジンピョン(ソン・スンホン)が、部下の妻と禁断の恋に落ちる姿を描くラブストーリー。イム・ジヨンはソン・スンホンと恋に落ちる、部下の妻役を演じた。
韓国芸術総合学校に在学中のイム・ジヨンは短編映画『災難映画』『9月が過ぎれば』などに出演したが、商業映画は『人間中毒』が初めて。デビュー作でいきなり大役を任されたというわけだ。イム・ジヨンは最近ソン・スンホンとの濃厚なキスシーンを収めたポスターが公開され、話題を集めた。
モデル出身の女優イ・ソムも幸運の主人公だ。イ・ソムはチョン・ウソンが主演を務める映画『マダム・ペンドク』でヒロイン役に抜擢された。
同作は、古典『沈清伝』を現代的に表現したラブストーリー。『南極日誌』『人類滅亡計画書』などを手掛けたイム・ピルソン監督が演出。チョン・ウソンが視力を失いながらも危険な恋に落ちる大学教授役を演じ、イ・ソムはチョン・ウソンと不倫する女性として登場、大胆な情事シーンがある。
イ・ソムは2008年、Mnetのモデル選抜番組『Check It Girl』の優勝者として芸能界デビュー。ドラマ『ホワイトクリスマス』『ファントム』などで顔を知られるようになったばかりで、『マダム・ペンドク』でのヒロイン抜擢は異例のことといえる。
チョ・ボア、イム・ジヨン、イ・ソムのヒロイン抜擢は、2012年に『ウンギョ 青い蜜蜂』で彗星のごとく現れたキム・ゴウンと似ている。商業映画への出演がほとんどなかったキム・ゴウンは、同作で老詩人が耽溺する女子高生役を演じ、一気に映画界の注目を集めた。キム・ゴウンは大胆な情事シーンと純粋な魅力を同時に見せ、その年の各種映画授賞式で新人賞を総なめにした。
チョ・ボア、イム・ジヨン、イ・ソムも大胆な情事シーンがある映画でヒロインに選ばれた。3人のヒロイン抜擢は、濡れ場が予想される映画ということで女優たちがそう簡単には出演を決められない現実的な要素のほか、フレッシュな顔で勝負するという制作陣の思惑が絡み合い実現した。相手役が有名俳優という点も、要因の一つだ。チョ・ボアはチャン・ヒョク、イム・ジヨンはソン・スンホン、イ・ソムはチョン・ウソンと共演した。
3人は同年代の若手女優。チョ・ボアが1991年生まれ、イム・ジヨンとイ・ソムは1990年生まれ。3人が秘めたる才能を開花させることができれば、女優不足にあえぐ映画界にとって新たな活力源になるだろう。
チョ・ボア、イム・ジヨン、イ・ソムが第2のキム・ゴウンになるのか、第1のチョ・ボア、イム・ジヨン、イ・ソムになるのか、インパクトの強い映画で新たな「女優トロイカ体制」を成せるのか、興味深い。