春たけなわの4月になると、多くの人々でにぎわう場所がある。36万本の桜に囲まれて春を満喫できる慶尚南道昌原市だ。
韓国南部にある昌原市は毎年、桜の開花時期に合わせ、韓国最大規模の桜祭り「鎮海軍港祭」を開催する。今年は4月1日から10日まで行われる。
桜が最も美しいのは、余佐川や鎮海塔など。とりわけ市の中心部を流れる余佐川は、鎮海の桜祭りのベストスポットといえる。川沿いに1.5キロほど続く桜並木は青い空までピンク色に染めている。花びらが風で散ると、余佐川の水面は「花の道」に変わる。
鎮海塔も見逃せないスポットだ。鎮海塔には帝皇山モノレールで上がれる。塔の屋上からは、桜に覆われた昌原市内が一目で見渡せる。眼下に広がる山と海、そして白い綿のようにふんわり見える桜の木々は、春を感じるのに十分すぎるほどだ。
余佐川と帝皇山公園の周辺では、祭りの期間に合わせて花火も打ち上げられる。毎年、桜祭りに合わせて行われる余佐川の花火は、昨年には観光客から非常に好評で、今年から規模が拡大されて帝皇山公園でも鑑賞できるようになった。また、桜を背景に数万個の電球が色とりどりの光を放つ「ルミナリエ」も圧巻だ。
さまざまなイベントも用意されている。まず、桜祭りの期間中、金曜夜と週末には「軍楽儀仗(ぎじょう)フェスティバル」が開催される。軍楽隊の力強い公演と儀仗隊のきびきびしたパレードが見られるのは、韓国海軍基地のある軍港都市・昌原ならではの魅力だ。
軍港祭の期間には、普段は入ることのできない海軍部隊も一般開放される。ここでは軍艦搭乗体験、海軍の制服着用体験、ヨットクルーズなどさまざまな体験イベントが行われるほか、100年以上の歴史を誇るソメイヨシノの並木道を散策できる。また、前夜祭、芸術文化公演、パレード、花火なども見逃せない。
一方、昌原市は桜祭りの円滑な運営のために、交通面でもさまざまな対策を打ち出している。週末は歩行者天国となる。また、馬山駅と鎮海駅を結ぶ鎮海桜列車は1日12回往復運行される。軍港祭に関する列車の乗車券と、鎮海中央市場の商品券(1万ウォン券=約960円相当)を両方購入すれば、列車の運賃が割引される。
※関連情報
■第52回鎮海軍港祭
期間:2014年4月1日(火)-4月10日(木)
場所:慶尚南道昌原市中原ロータリーなど、鎮海周辺
問い合わせ:韓国(国番号82)55-225-2341
■昌原関連情報
日本語サイトhttp://japan.gntour.com/
韓国(国番号82)55-211-6130