「韓国ドラマは20年前から『王子様』と『シンデレラ』の登場というドラマ構造を変えていない。それでも、新たな『王子』と『シンデレラ』を相次いで送り出し、韓流ブームが続いている」
中国の週刊誌「時代週報」は、1993年の『嫉妬(しっと)』を皮切りに20年以上も韓国ドラマが中国人のハートをつかんでいる原因について上の通り分析した。その後も、中国で今話題持ちきりの『星から来たあなた』のほか、『星に願いを』『宮廷女官チャングムの誓い』『パリの恋人』『相続者たち』などの韓国ドラマは、アン・ジェウク、チャン・ドンゴン、イ・ミンホ、キム・スヒョン、イ・ヨンエ、チョン・ジヒョンら新たな「王子様」と「シンデレラ」を生み出し続けているというのだ。『相続者たち』で男性主人公を演じたイ・ミンホは今年、中国国営テレビ局「中国中央電視台」のプライムタイムの春節(旧正月)番組に韓国の芸能人として初めて出演した。この番組は視聴者が7億人に達したという。時代週報は「韓国は1997年のアジア通貨危機以降、新たな輸出産業としてドラマに注目して投資を惜しまなかった」と書いている。
また、広州日報は広東画院の許欽松院長の話として「韓国ドラマで最も優れているのはストーリー展開だ。人々に受け入れられやすいストーリーで話に引き込まれる」と語った。さらに、許院長は韓流が中国伝統文化の人気を上回っていることを指摘、「(韓流ブームによって)中国の文化的自尊心は傷付けられた」と述べた。
このほど終了した『星から来たあなた』だが、中国では人気が冷める気配がない。中国中央電視台は1日の時事番組で『星から来たあなた』ブームを10分間にわたり紹介した。コメンテイターを務めた北京第2外国語大学の教授は「『星から来たあなた』の人気は中国に韓国の文化・習慣・流行などをもたらし、単なる社会現象を超えた」と評した。このドラマの関連ワードは中国の主なポータルサイトで検索ワード上位を占めている。ヒロイン役のチョン・ジヒョンが「雪の降る日はチメク(チキンとビール)なのに…」と話すシーンが放映されたところ、鳥インフルエンザが流行しているのにもかかわらず、中国のチキンの売上は通常の2倍以上に増えたとのことだ。ビールも提供するチキン専門店には2-3時間も並ばなければ座れない。中国でインターネット放送が見られる主なサイトでは『星から来たあなた』の再生回数が25億回近くに達した。