冬でも人気! ソウルで行列のできるアイス&かき氷店

夏限定メニューだったパッピンスやアイス、季節を問わず人気に

 冷たい冬の風が吹き荒れる中、店のドアが開いた。7日午後6時、ソウル中心部・光化門にあるベルギーの高級チョコレートブランド「ゴディバ」のショップに、20代の女性客2人が入ってきた。女性たちのお目当ては、チョコではなくアイスクリーム。ゴディバのショップで販売している「ダブル・チョコレート・ソフト・アイスクリーム」は5500ウォン(約540円)。アイスクリームにしては高いが、チョコレートの濃厚な味と香りが評判になり、行列ができるほど人気を集めている。ゴディバのホ・ユジン・チーム長は「もともとは夏限定で販売するつもりだったが、冬でも売り上げが落ちないため、レギュラー商品として販売している」と語った。

 ソウル・新沙洞の街路樹通り(カロスキル)の裏道にある「ソフトリー(Softree)」本店には、冬真っただ中のこの時期でも、来店客の行列が外まで続いている。昨年6月にオープンしたこの店は、ソフトクリームにはちみつとハチの巣をトッピングした「ハチの巣アイス」で人気を集めている。

▲ソウル中心部、光化門にあるゴディバの「ダブル・チョコレート・ソフト・アイスクリーム」(6日撮影)。8日現在、このアイスはここでは食べられない。冬になれば売り上げが鈍るとの予想に反し、コンスタントに売れ続け、材料が足りなくなったからだ。ゴディバの関係者は「ベルギーから原料が届き次第、販売を再開する予定」と説明した。/キム・ジンホ客員記者
▲ ▲ソウル中心部、光化門にあるゴディバの「ダブル・チョコレート・ソフト・アイスクリーム」(6日撮影)。8日現在、このアイスはここでは食べられない。冬になれば売り上げが鈍るとの予想に反し、コンスタントに売れ続け、材料が足りなくなったからだ。ゴディバの関係者は「ベルギーから原料が届き次第、販売を再開する予定」と説明した。/キム・ジンホ客員記者

 アイスクリームとかき氷が「オールシーズン」の食べ物に変わっている。約3年前に始まったかき氷ブームが発端だ。30年の伝統を誇るパッピンス(韓国風小倉かき氷)店「ミールトップピンス」をはじめ、伝統製法でゆでた国産小豆のパッピンスで人気を博し、全国24カ所に出店している「京城パッチプ オクルモン」、黒ゴマかき氷を生み出した「パッコッナムチプ」、フリーズドライのナツメと栗をトッピングした「栗とナツメのかき氷」が人気の店「塀の横に菊の花」、カボチャかき氷で有名な「寿硯山房」、マンゴーかき氷でおなじみの「エスキモーハワイ」など、かき氷の名店が続々とオープンした。

 このかき氷ブームに、昨夏からソフトクリームが加勢。「ソフトリー」に続き、コーヒー専門店「ポールバセット」のソフトクリームが「甘さ控えめでミルクの味と香りがいい」と評判になり、今やコーヒーをしのぐ売り上げを記録する人気商品となった。ソウル・弘益大学近くのイタリアンジェラート専門店「フェル&コール(Fell+Cole)」は、最高級の材料を使っていることに加え、エゴマの葉、コショウなどユニークな味のアイスクリームで有名になった。

 これらの有名アイスクリーム店・かき氷店の人気によって、氷菓類は暑さをしのぐための夏限定メニューではなく、いつでも食べられるデザートとして変化を遂げた。こうした認識は、氷菓類全般に広がっている。大型スーパー、コンビニなど流通大手でも氷菓類の販売が前年に比べかなり増加している。ロッテマートの関係者は「昨年11-12月のアイスクリームの売上は前年同期比で16.3%伸びた」と分析した。

 コーヒー専門店「カフェベネ」は今冬から全国に900店以上ある店舗で小豆、イチゴ、緑茶など5種類のかき氷を夏限定ではなくレギュラーメニューに変更し、1年中販売することを決めた。同店のキム・ジョンウク次長は「今やかき氷は夏限定の食べ物ではなく、デザートの一種として考えられるようになり、季節に関係なく楽しめるメニューの仲間入りを果たした」と説明した。

キム・ソンユン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース