リアルじゃなかった「リアル入隊番組」

トーク・容姿などで一般兵士もオーディション

▲先月22日に放送されたMBC「本物の男」白骨部隊編。タレントらと同じ内務班で生活する一般兵士たちは、オーディションで選ばれていたことが分かった。写真=番組映像のスクリーンショット
▲ ▲先月22日に放送されたMBC「本物の男」白骨部隊編。タレントらと同じ内務班で生活する一般兵士たちは、オーディションで選ばれていたことが分かった。写真=番組映像のスクリーンショット

 視聴率20%近くをマークしたこともあるMBC『僕らの日曜の夜』の「リアル入隊プロジェクト本物の男」(以下、「本物の男」)が、一般兵士たちをオーディションで選び、一つの内務班に所属しているかのように撮影していたことが明らかになった。また、一兵士を分隊長として出演させていたことも発覚した。同番組は「100%リアル」をうたって軍隊での生活を紹介するもので、人気が高い。

 韓国陸軍本部が1日に明らかにしたところによると、「本当の男」出演オーディションは昨年4月の最初のロケ地だった白馬部隊からこれまで行われ続けているという。陸軍本部では「第1次選抜で1部隊あたり50人から80人を選び、その中からトークがうまくて面白い人を10人くらいに絞り、タレントたちと同じ内務班に入れた」と話している。オーディションは撮影の約3週間前に行われ、プロデューサーや放送作家7-8人が面接で審査をする。陸軍本部関係者は「面接で容姿・体格・学歴・特技・家庭事情などを考慮して出演兵士を選び、それに合わせて演出する」と語った。

 こうした事実は、京畿道が運営するブログ「スイート・マイ・タウン京畿道」にも紹介された。昨年7月に放送された「青竜大隊」編で「マッチョ分隊長」として有名になったソル上等兵は、実際には分隊長ではなかったが制作スタッフが分隊長という設定にした。また、同編で第3中隊兵士として出演したイ一等兵は、実際には第2中隊所属だった。イ一等兵はこの時、相撲大会で俳優のチャン・ヒョクを豪快に投げ飛ばして話題になったが、「オーディションを受けたが、ソル上等兵とイメージが似ているということで落ちた」と告白した。

 出演兵士の多くは番組出演経験があった。ソル上等兵はKBSの情報番組『無限地帯キュー!』に「マッチョ」として出演、イ一等兵もSBS『日曜日が好き』の「ランニングマン」に出たことがある。先日放送された「白骨部隊」編のキム上等兵はCDをリリースしたことのある演歌歌手だった。

 これについて「本当の男」制作スタッフは「100%リアル」といっても、実際に100%リアルはあり得ない。そもそも、出演兵士たちが同じ内務班の所属だと明言はしていないので、視聴者をだましたことにはならない」と説明している。

チョン・サンヒョク記者
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