夜の海を彩る9万発の花火 /釜山

 韓国で最も美しい海岸の一つといわれる釜山の「広安里」。秋になるとこの広安里がいっそう美しく輝く。

 釜山・広安里一帯では毎年10月「釜山世界花火大会」が開催される。今年で9回目を迎えたこの花火大会は、200万人以上が訪れる、釜山の代表的なイベントだ。広安里でロマンチックな夜を楽しめる。

夜の海を彩る9万発の花火 /釜山

 釜山の花火大会はソウル・汝矣島、仁川・松島と共に韓国3大花火大会に数えられる。今回は「愛」をテーマに行われ、1時間に9万発もの花火が夜の海と空を鮮やかに染めた。

 花火大会のハイライトは広安大橋に仕掛けられた滝のような花火。「ナイアガラ」「イグアス」など毎年さまざまな名前の仕掛け花火が登場し、広安大橋の1キロの範囲で3色の花火が滝のように流れ落ちる。実に壮観な光景だ。

夜の海を彩る9万発の花火 /釜山

 韓国最大規模の「皇帝花火」も見逃せない。500メートルの高さでパッと開く直径400メートルの皇帝花火は、釜山の花火大会の名物となっている。竜が昇天するかのように上がっていく花火が夜の空に広がった瞬間、会場からは大きな歓声が沸き起こった。

夜の海を彩る9万発の花火 /釜山

 「花火の王」ともいわれる皇帝花火は、釜山でしか見られない。皇帝花火のような大きい花火には膨大な量の火薬が必要なことから、風が吹けば見物客の目に燃えかすが入る危険がある。だが、釜山の花火大会は広い広安里ビーチで行われるため、韓国で唯一、皇帝花火のようなビッグサイズの花火も打ち上げられるのだ。毎年、皇帝花火は形や色を変えて進化し続けており、前年のものと比べるのも面白い。

夜の海を彩る9万発の花火 /釜山

 花火大会のフィナーレには、空飛ぶ「火の鳥」が登場。火花を散らしながら広安里ビーチを飛び回るこの火の鳥は、翼を広げると15メートルにも達する。火の鳥の後ろには金の粉のような火花が散り、軌跡を描く。

 花火大会の前後にはステージでさまざまなイベントを開催。広安里ビーチ周辺では打楽器公演などが開催され、会場を盛り上げた。花火大会の前日には韓流歌手によるコンサートや抽選を利用したプロポーズイベントも行われた。

 

 釜山の花火大会は、会場となる広安里ビーチ以外でも鑑賞可能。金蓮山付近や二妓台の海岸散策路、冬栢島の船着き場などが見物の名所だ。これらの場所は当日大変混雑するため、早めに到着しておきたい。また、敷物や厚手の上着、毛布などを準備しておいた方がよい。

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