何度も盗作疑惑が持ち上がってきたドラマ『IRIS-アイリス-』。盗作をめぐる訴訟で再び同ドラマの制作会社に軍配が上がった。
ソウル中央地裁は12日、小説家イ氏が「2003年に発表した長編小説を盗作した」とし、『IRIS』を制作したテウォン・エンターテインメントを相手取り起こした著作権侵害場面配給禁止仮処分申請を却下したと発表。イ氏は「小説に登場する場面がドラマにそのまま反映されており、著作権を侵害された」と主張したが、認められなかった。
裁判所は「イ氏が著作権侵害を主張した部分は、南北の分断状況を背景にしたスパイものに登場する、典型的な表現。著作権法で保護されない、抽象的なアイデアに該当する」と判断。また「イ氏の小説とドラマは具体的な状況と背景、セリフなど異なる部分が多く、著作権を侵害したと見るのは難しい」と説明した。
イ氏は、統一を望まない秘密組織を中心に展開するドラマの流れ、主人公の成長過程などが自身の小説と類似しているとし、今年2月にソウル中央地裁に仮処分申請していた。
これに先立ち、制作会社側は著作権侵害をめぐり2010年から11年にかけて2度、シナリオ作家たちから損害賠償請求訴訟を起こされたが、同様の理由でどちらも勝訴した。