慶尚南道昌原市はラムサール文化館の開館5周年を記念し「湿地と文化・特別展」「注南貯水池・子ども湿地生態体験キャンプ」など、生態体験プログラムを開催している。
「湿地と文化・特別展」は6月20日から12月10日まで開催され、注南貯水池の湿地と、湿地に生息する動植物を対象にした工芸品など100点余りの作品が展示される。これは3カ月単位で巡回展示され、湿地文化を紹介する。
文化館2階の湿地体験室では、ハスの花とトンボの構造を観察する生態体験教室を7月6日から約50日間にわたり開催する。普段は見ることのできない湿地の生物を詳しく観察する機会を準備した。
同時に注南環境スクールでは、市民たちが湿地の重要性を理解できるよう「注南貯水池・子ども湿地生態体験キャンプ」を開催。今回のキャンプでは釜山大学の教授で東アジア・ラムサール地域センター長を務めるチュ・ギジェ教授、鳥類専門家のチャン・ジドク博士、昆虫専門家のト・ユンホ博士らを招き「湿地文化と水生植物、昆虫の生態」をテーマに講演を行った。
昌原市の関係者は「今回の特別展や体験キャンプを通じ、注南貯水池の正しい湿地文化を理解してもらうとともに、市民の認識を高め、湿地文化の伝統性と重要性を紹介したい。併せて市民たちが直接参加して体験できるさまざまなプログラムを開発し、夏季の訪問者の増加につなげる計画だ」と説明した。
ラムサール文化館は2008年の第10回ラムサール条約締約国総会(COP10)開催を記念し、韓国最大規模の渡り鳥飛来地である昌原市の注南貯水池近くに建てられた。
注南貯水池は広さ約180万坪(約595万平方メートル)で韓国最大規模の湿地でもあり、冬でも水がめったに凍らず餌も豊富なため、渡り鳥や留鳥の生息地として恵まれた条件を備えている。夏の渡り鳥は3月から10月にかけて1日平均5000-6000羽、冬の渡り鳥は10月から翌年3月にかけて1日平均1万-2万羽が注南貯水池にやって来る。