韓国第2の都市、釜山を旅行する際、絶対に外せないのが太宗台だ。太宗台は昨年、韓国観光公社が選ぶ「韓国の観光地100選」にも選ばれており、海岸の絶壁や神仙岩などの奇岩怪石がクロマツ林と調和し、絶景をなしている。
太宗台には昔から仙人たちが住んでいるという伝説があり、一時は神仙台とも呼ばれていたが、俗説によると、かつて「太宗」という王がこの場所で軍事訓練とすると同時に統一の土台をつくり上げたとされ、現在の「太宗台」という地名が一般的になった。
まず、太宗台の入り口の右側にある道を通り、船着場から遊覧船に乗った。
太宗台の遊覧船は、最近釜山を訪れる外国人観光客の団体利用が多くなっている。遊覧船のコースは船着場を出発し、太宗台周辺を回って戻ってくるもので、所要時間は約35分だ。
遊覧船での観光を終えたら、本格的な太宗台観光に移る。太宗台には二つの楽しみ方がある。約4キロの循環道路を歩いて回るか、専用列車に乗って観光するという方法だ。
列車は太宗台の入り口を出発し、五つの停留所を経由するが、太苑砂利浜、展望台、影島灯台など、名所ごとの停留所で自由に乗り降りしながら観光を続けることができる。
太宗台の最初の見どころは太苑砂利浜。海辺が砂ではなく砂利になっているため砂利浜と呼ばれており、昔から有名な海鮮料理の店が多く並んでいる。
30店舗以上の屋台が春の日差しを浴びながら集まっているが、その規模も釜山のどの海鮮食堂より大きく、1カ所に集中している。砂利の音を聞きながら海鮮料理を味わうことができるため、観光客の間でも人気が高い。
二つ目の見どころは海抜250メートルの所にある太宗台展望台。晴れた日には、およそ56キロ先にある対馬まで見渡すことができる。
この絶壁は昔から自殺者が多かったという。そのため釜山市は展望台の前に、母親が二人の子どもを抱いている銅像(母子像)を設置した。その理由は、世の中を悲観して自殺しようとしている人が母親の深い愛情を思い出し、自殺を思いとどまるようにするためだ。
三つ目の見どころは、60年以上の歴史を誇る影島灯台だ。灯台の右にある小さな道を進むと、仙人が遊んでいた場所として有名な神仙岩が目に飛び込んでくるが、最近では恐竜の足跡も発見され、いっそう関心を集めている。
太宗台の面積は約164万平方キロで、のんびり歩いて観光すれば1時間30分ほどかかる。家族や友人、恋人と一緒に太宗台の絶景スポットを歩いてみてはいかがだろうか。
この近くで太宗台に似た名所としては、蔚山の「江東花岩柱状節理」がある。銀色の波が雄大な景色をつくり上げる、海の名所だ。
江東花岩柱状節理は、蔚山市ファアム村の海岸にある。およそ2000万年前に噴出したマグマが冷えて固まった際にできたものだ。
花岩と名付けられたのは、岩を横に切断した面が花模様に見えるため。また、各種の地層や恐竜の足跡など、韓半島(朝鮮半島)の歴史がそのまま残っており、韓国の過去の地形を実際に目で確認しようと多くの人々が訪れている。
慶尚南道には閑麗海上国立公園がある。この公園は韓国初の海上公園で、南海岸にある大小の島々と大自然が調和して美しい景観をつくり出している。
最も美しい水路として有名な閑麗水道には、71の無人島と29の有人島が点在し、宝石を散りばめたかのように見える。
〈旅行情報〉
■釜山・太宗台遊園地(公園)
住所:釜山広域市影島区展望路24
電話:+82-51-405-2004
ホームページ:www.taejongdae.or.kr
■釜山シティーツアーバス
電話:+82-51-464-9898
ホームページ:www.citytourbusan.com