作品中で炎のような演技で観客を圧倒するトップ女優コ・ヒョンジョン。
コ・ヒョンジョンは映画でもテレビドラマでもあらゆる年齢層に広くファンを持ち、人気も興行力もある数少ない韓国を代表する女優の一人だ。
1971年3月2日生まれのコ・ヒョンジョンは、タレントの登竜門だった1989年の第33回ミス・コリア大会で「善」(準グランプリ)になり、芸能界デビューを果たした。
1990年に農村を舞台にしたドラマ『なつめの木に愛が実るよ』の小さな役を皮切りに、同年『麦浪時代』、91年『黎明の瞳』、92年『冬の虹』『恐れない愛』『女の部屋』、93年『お母さんの海』に出演、演技力を磨いてきた。
『恐れない愛』で第28回百想芸術大賞新人演技賞、『お母さんの海』でMBC演技大賞優秀女優演技賞を受賞、女優として着実にキャリアを積んでいく。
そして95年にはデビュー作の演出を務めたキム・ジョンハクと再びタッグを組んだSBS光復(日本の植民地支配からの解放)50周年特別企画ドラマ『砂時計』が大ヒットし、一躍トップ女優になった。
当時の『砂時計』の人気は想像を絶するものだった。全24話で平均視聴率50%、最高視聴率は65%をマーク、放送時間になるとドラマを見ようという人々が早く帰宅するため街が閑散とすることから、砂時計ならぬ『帰宅時計』と呼ばれたほどだった。
ところが、トップ女優の座をつかんだコ・ヒョンジョンは突然結婚を発表、芸能界を電撃引退してファンをあっと驚かせた。
突然の結婚発表・引退だけでも大きな話題を呼んだが、そのうえ結婚相手が世界的企業「サムスン電子」の李健熙(イ・ゴンヒ)会長のおい、鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)氏(現・新世界グループ副会長)ということで世間は騒然となった。