韓国映画界で今年注目される5つのトピックについて取り上げてみた。
(1)昨年の入場者数1億人、今年も記録更新なるか
韓国映画は昨年、1億1461万人を動員して新記録を作った。今年も期待作が多く、この記録が更新できるかどうかに注目が集まっている。犯罪組織メンバーや警察の陰謀と裏切りを描いたパク・フンジョン監督の『新世界』、カン・ウソク監督がインターネット漫画を映画化した『伝説の拳』、ソル・ギョング&ムン・ソリ出演の『交渉終結者』(仮題、イ・スンジュン監督)、ウォン・シンヨン監督と俳優コン・ユがタッグを組んだ『容疑者』などがヒットするかどうか関心が集まる。
(2)パク・チャヌク、キム・ジウン、ポン・ジュノ各監督は世界でも通用するのか
…ハリウッド進出作公開
韓国を代表する映画監督たちが世界に挑む。キム・ジウン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のハリウッド映画『LAST STAND』が北米で1月に、3月にはパク・チャヌク監督、ニコール・キッドマン出演のサスペンス『Stoker』が公開される。下半期にはポン・ジュノ監督がメガホンを取り、400億ウォン(約33億円)が投じられた『雪国列車』が北米で公開の予定だ。
(3)『泥棒たち』のキム・ヘスとチョン・ジヒョンがまた対決?
昨年最大のヒット映画『泥棒たち』の出演者たちが再び対決する。チョン・ジヒョンは1月公開の『ベルリン』(リュ・スンワン監督)に出演。ハン・ソッキュ、ハ・ジョンウ、リュ・スンボムも出演している。キム・ヘスは下半期に公開される時代劇『観相』(ハン・ジェリム監督)でソン・ガンホと共演する。キム・ユンソクは『サウスバウンド』(イム・スンレ監督)と『ファイ』(チャン・ジュンファン監督)に、キム・スヒョンは『隠密に偉大に』(チャン・チョルス監督)で映画初主演する。
(4)韓中合作の大作映画、中国でヒットなるか
韓中合作映画『ミスター・ゴー3D』(キム・ヨンファ監督)が下半期に中国で公開される。サーカス団の少女と野球の試合をするゴリラが韓国プロ野球チームに入団してスーパースターに成長するというストーリーだ。
純制作費225億ウォン(約18億円)の25%以上を中国の投資配給会社が投資した。中国では少なくとも5000スクリーンを確保する見通しだ。
(5)ホン・サンス監督「『四』転び『五』起き」なるか
ホン・サンス監督にとって14本目の長編映画『誰の娘でもないヘウォン』は2月にベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品される。ホン監督は1996年に『豚が井戸に落ちた日』でデビュー、作品はこれまで国際映画祭に242回も出品された。そのうち、カンヌ・ベルリン・ベネチアの3大国際映画祭コンペティション部門には今回を含め5回進出しているが、受賞実績はない。今回受賞がかなえば「『四』転び『五』起き」となる。