映画『私が殺人犯だ』は盗作だとしてシナリオライターが上映禁止の仮処分申請を申し立てていた問題で、このシナリオライターが申請を取り下げ、騒動は一段落した。
同映画の配給会社、ショーボックスは先月30日、報道資料を通じ「上映禁止の仮処分申請を申し立てていたシナリオライターが申請を取り下げたため、騒動は終結した」と発表した。
このシナリオライターは先月14日、映画『私が殺人犯だ』のストーリー展開や登場人物のキャラクターが、自身の発表した漫画にそっくりだとして、ソウル中央地裁に映画の上映禁止を求める仮処分申請を申し立てていた。これに対し、映画の制作会社「多細胞クラブ」は、脚本を書いたチョン・ビョンギル監督が2009年7月にすでに映画のトリートメント(概略)を完成させており、これが記録にも残っているとして、反論していた。
『私が殺人犯だ』の制作サイドは、チョン監督がシナリオ作成の際、必要な情報を集める過程で送受信した電子メールの内容を裁判所に証拠として提出。これが、シナリオライターの主張する日付よりかなり早い時期だったことが確認された。
シナリオライターは先月28日、『私が殺人犯だ』サイドに今回の盗作騒動について謝罪するとともに、制作社が提示した証拠に基づき、上映禁止の仮処分申請を取り下げたことを明らかにした。
『私が殺人犯だ』の制作会社は今回の騒動をめぐり、名誉毀損(きそん)などで告発することを検討している。また、再びこのような騒動が起きた場合、より強力な法的措置を講じると表明した。