親依存型の韓国ドラマ、欧米ではそっぽ

成功しているのは主にアジア圏

 2009年にモンゴルに輸出されたSBSのドラマ『妻の誘惑』は、現地で視聴率80%をマークし、大成功を収めた。このドラマは、成り金の息子と結婚して裏切られた女性が男に復しゅうするという内容を描いた、典型的な泥沼ストーリーといわれた。このドラマがモンゴルで人気を集めた理由は何だったのか。姜正遠(カン・ジョンウォン)ソウル大学教授(民俗学)は「モンゴルも韓国と同様、親が子どもの結婚を牛耳る父系社会となっているため」と説明する。

 一方、韓国ドラマが欧米で成功したケースはまだない。チェ・ソンエHD心理研究センター所長は「米国では、結婚というのが当事者2人だけの問題のため、ドラマの中の結婚も当事者同士に集中する。だが韓国ドラマは『結婚は家と家の問題』という前提で進行するため、欧米の視聴者には受け入れられない」と指摘した。

 郭錦珠(クァク・クムジュ)ソウル大学教授(心理学)は「米国の人気ドラマ『コスビーショー』は、仲むつまじい中産階級の専門職の黒人家庭を描き、人種差別の解消に大きく貢献した。韓国ドラマにも公共の利益になるような価値を盛り込むべきだ」と語った。

キム・ヒョイン記者
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