グルメ:日本人職人による手作りの味「トーキョー・パンヤ」

グルメ:日本人職人による手作りの味「トーキョー・パンヤ」

 「普段はチョコレートや砂糖の入ったデザートは好きではないが、ここでパンを焼いている日本人パン職人の真心と、この店特有の香ばしい味が好きで、よく買いに来る」(レストラン「シリアルグルメ」のシェフ)

 ソウル市江南区ノンヒョン洞の閑静な住宅街を歩いていると、ふと足を止めたくなるような、香ばしいパンの香りが漂ってくる。入り口は普通のベーカリーと変わらず簡素な雰囲気で、インテリアも特に華やかではないが、この店がまさに、新沙洞・街路樹通り(カロスキル)やデパートなどにも出店している「トーキョー・パンヤ(TOKYOPANYA)」本店だ。店内に入ると、忙しそうにパンを作る職人たちの間で、とりわけ目立つ一人の人物がさっと近づいてきて、あいさつした。藤原保真さんだ。2008年に初めて韓国を訪れたときにはあいさつ言葉も話せなかった藤原さんだが、今では軽い冗談も飛び出すほど韓国語を流ちょうに操る。来店客には常に日本のパンを韓国語で紹介しているため、韓国語が自然に上達した。店内外は常に大にぎわいだ。店のうわさを聞いて遠くからやって来る人もいるが、近所に住む住民たちが、家族のおやつを買いにくるケースがほとんどだ。カレーパンやみそパンが特に人気だが、中でも日本のみそで発酵させ、ジャムを練り込んだみそパンは、塩辛くなく、深みがありながらも淡泊な味わいで、老若男女問わず誰にも人気がある。一方で、藤原さんが最も気を使うのは、メロンパンなどクッキー生地を使用する甘いパンを作るときだという。子どもたちに人気のあるパンだけに、常に体にいい材料だけを使用するよう心掛けているのだとか。藤原さんは、誰もが安心して食べられる商品を作るために、きょうも熱心にパンを焼いている。

商品メニュー:ショコラロールケーキ1万1000ウォン(約760円)、米粉フルーツロール、米粉レアチーズロール各1万2000ウォン(約830円)、みそパン、ゆずあんパン、クリームパン各1500ウォン(約100円)、チョコチップメロンパン、カレーパン、各2000ウォン(約140円)、抹茶メロンパン2500ウォン(約170円)

営業時間:正午―午後9時(土曜日は午後8時まで)、日曜定休

住所:ソウル市江南区ノンヒョン洞211-9

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