インタビュー:ハン・ガイン、ブランクの真相を語る

写真=ハン・デウク記者
▲ 写真=ハン・デウク記者

 ドラマに映画に大活躍。最近ハン・ガイン(30)=本名:キム・ヒョンジュ=がノリにノっている。「ただきれいなだけのCMタレント」から「みんなに愛される女優」へ…。封印を解き一世を風靡(ふうび)するまで10年かかった。

 殻を破りみんなに好かれる女優になったハン・ガインは「難しいことは分かっていましたが、勇気を出して頑張りました。思った以上につらかったけれど根性で耐えました」と語った。

 そして、出演ドラマ視聴率40%、出演映画興行成績1位などの結果については「勇気を出してよかったです」と自分を褒めた。

 直接会ったハン・ガインは思いのほか元気そうだった。若干ハスキーな声はハン・ガイン自身を現しているようだ。誰もが知っている女優なのに、実は謎に包まれているハン・ガインの内面を…。

■おいっ子を抱くおばさん!?…「アンチ100万人は想定内」

 「『まるでおばさん』とも言われました。『アンチ100万人』は予想していましたが、信じがたいほど高い視聴率だったため、その分、悪いこともたくさん言われたのでしょう」

 とても聞きにくい質問をしたのだが、ハン・ガインはズバリと答えてくれた。大ヒットドラマ『太陽を抱いた月』の序盤では演技力について批判にさらされ、苦しめられた。相手役が新進俳優のキム・スヒョン(24)ということで「視聴者がドラマに入り込めないのは(恋の相手役としては年齢が離れすぎている)ハン・ガインのせい」と言われたり「おいっ子を抱いたおばさん」と言われたりした。

 時代劇は初挑戦。相手役俳優の実年齢は6歳年下で、自身の役は実際より10歳も若い皇太子妃という設定だ。ハン・ガインは「悪いことを言われるだろうと思いました」と語った。

 「原作の小説は先に読んでいました。『太陽を抱いた月』がドラマになるの? あれ、本当に面白い本なんだから、って。私が積極的に関心を示して出演することになった作品でした。もちろん悩みました。だからといって、あきらめるにはあまりにも惜しい作品だったので、勇気を出して言いました」

 批判された演技力についても、意外とあっさり同意した。子ども時代のヨヌ役を演じたキム・ユジョンよりも経験が少なく、ある意味当然の結果ではないか、というのだ。

 「私もヨヌを演じていて重苦しく感じたことがよくありました。月の光のようにあらゆることを抱え込み、受け止める人でしょう。器が大きい人なので、演技するのは難しかったです。実はヨヌよりも映画『建築学概論』で演じたソヨンの方が実際の私に近いですね。だからソヨンは演じやすかったです」

■3年間のブランクのワケ

 ハン・ガインは自身のことを「進んで物事に取り組むタイプ」と表現した。「顔を見ると弱々しそうだし、何か言われるとすぐ涙をポロポロこぼす気がするのですが…」と言うと「みんなだまされているんですよ」と言って笑った。

 デビューして10年たったが、出演作はわずか10本。なぜ女優業に消極的だったのかを尋ねると「しなかったのではなく、できなかったんです」という答えが返ってきた。

 ハン・ガインが2007年にドラマ『魔女ユヒ』に出演した後、所属事務所が「ドラマが低視聴率だったのは脚本家と演出スタッフのせい」というプレスリリースを出したため「他人のせいにばかりする女優」と批判された。その後もいろいろあって3年間、女優活動をストップした。

 当時のことについて、本人は「芸能界で生きる人間として、いいことだと思うけれど時に嫌だと思ったのが『私たちは家族のような間柄だから』という言葉でした。後から考えると、家族ではなかった時の失望感や心の傷は言葉では表しがたいほどです。だからといって騒ぎ立てたくもありませんでした。事務所を2カ所経て、彼らが私のことをあきらめるまでの時間が必要でした」とブランク期間についての真相を語った。

■ヨン・ジョンフンと結婚8年目

 結婚生活について話をする時は顔がグンと明るくなった。ハン・ガインは05年、23歳になる年にドラマデビュー作『黄色いハンカチ』(03年)の出演で知り合った俳優ヨン・ジョンフンと結婚した。「初恋をイメージさせる女優」にピッタリの純愛と結婚は8年たった今でもよく話題になる。

 ハン・ガインは「私は飽きっぽい性格なのですが、例外が三つあります。高校の時から1日も欠かさず食べているミニトマトとのり、そして夫です。古い親友のように楽な気持ちになれるところが魅力です。本当に結婚してよかったです」

 気になる人も多いであろう2世誕生の予定についても語った。ドラマ『太陽を抱いた月』と映画『建築学概論』で演技の面白さが初めて分かったというハン・ガインは今、幸せな悩みを抱えている。

 「今は仕事が面白いので、もっと経験を積んでいきたいと思っていますが、人というのはこれからどうなるか誰にも分かりません。赤ちゃんについてはもう少し余裕を持って考えたいです。でも、授かったら産みたいと思っています。男の子か女の子かに関係なく、少なくとも2人産むのが目標です」

チェ・ウニョン記者
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