毎年4月、慶尚南道昌原市鎮海区では35万本の桜が満開になる。この地域で開催される鎮海軍港祭は、韓国はもちろん、世界中に口コミで広がり、観光客200万人以上が集まる韓国の春を代表する祭りになった。
1日から10日間にわたり行われる軍港祭は「2012年韓国訪問の年」特別イベントの一つで、さまざまな企画が開催される。特に今年は50周年の節目を記念して「続いてきた軍港祭50年、続いていく軍港祭50年」をテーマに、韓流スターのコンサートや余佐川光祭り、鎮海楼マルチメディア花火ショー、李忠武公(=李舜臣〈イ・スンシン〉将軍)戦勝パレードなど、桜と韓国文化が織りなすイベントが盛りだくさんだ。
先月31日には鎮海区中原ロータリーで、軍港祭の開会式と韓流アイドルのコンサートが行われた。開会式には朴完洙(パク・ワンス)昌原市長、ホ・ソンム慶尚南道政務副知事、金鶴松(キム・ハクソン)国会議員をはじめ、市民や観光客1万人が参加した。
続いて行われた韓流スターのコンサートは、中国や日本などアジア各国で人気のアイドルグループによるパフォーマンスで盛り上がった。ステージにはSHINee、TEEN TOP、インスニ、Leader'sなど11組が登場した。コンサートは2時間にわたって行われ、韓流スターを一目見ようと市内や韓国各地・アジア各国から計5000人が集まった。
春とは思えない冷え込みで桜の開花は多少遅れたが、今年の鎮海軍港祭は見どころが満載で、観光客の注目を集めている。
軍港祭初日の4月1日、鎮海楼一帯ではマルチメディア海上花火ショーが開催され、続いて、観光客が願い事を託して灯籠(とうろう)を熱気球と同じような仕組みで飛ばす「灯籠飛ばし」も行われた。これは壬辰倭乱(1592-98年の文禄・慶長の役)のときに隊と隊の間で連絡用に使われたもので、慶尚南道の伝統行事でもある。
また期間中は、米CNNが運営する情報サイト「CNN Go」が桜の名所に選んだ余佐川を約400メートルにわたりライトアップする「ルミナリエ」や、レーザー光線によるショーが午後5時30分から9時30分まで行われる。
イベントがピークに達する6日には、李忠武公戦勝パレードが行われる。李忠武公こと李舜臣将軍の勝利を祝うため、陸・海・空の軍楽隊によるパレードや、亀甲船・騎馬行列など28組1000人の行進がある。パレードは同日午後5時から1時間にわたり行われる。
このほか、6日から10日まで鎮海公設運動場では国内外の14チームが参加する軍楽儀仗(ぎじょう)フェスティバルが過去最大規模で開催される。
軍港祭実行委員会は、今年の観光客数を昨年比30万人増の300万人以上と見込んでいる。
また、軍港祭終了後には、昌原市で国際教育都市連合(IAEC)の世界総会が開催される。IAEC総会は「緑豊かな環境、創造力豊かな教育」をテーマに4月25日から29日まで昌原コンベンションセンターで開かれ、34カ国の加盟都市代表や教育専門家など約2000人が出席する予定だ。