K-POP、2012年の注目株は?

IU&2AM&キム・ヒョンジュン

K-POP、2012年の注目株は?

 このところ世界的に巻き起こっているK-POPブームは、ダンスパフォーマンスを中心とするアイドルグループが主導している。そのため、K-POPの弱点は「ジャンルの限界性」だと指摘されているのも事実だ。

 しかし、2012年のK-POPは変わる。これまで、「アイドル旋風」に押されていたソロアーティストやバラード歌手も加わり、それぞれ異なる差別化戦略で、より多彩な音楽を世界に広める計画だ。まさに、2012年はK-POPが一段階アップグレードする元年だといえる。

■歌唱力で勝負の女性ソロシンガー「IU」

 IUが女性ソロアーティストの威信をかけて、日本攻略に乗り出す。

 IUは1月24日、東京のBunkamuraオーチャードホールで、2500席規模のショーケースを開催。注目すべき点は、オーチャードホールが、一般の歌手がコンサートを行う会場ではなく、クラシックコンサートの演奏会場だということ。日本での活動のために無理をするより、韓国でも認められた歌唱力で勝負するという戦略だ。そのため、音響施設が完ぺきに整ったクラシックコンサート用のホールをショーケースの場所に選んだ上、全曲を韓国語バージョンで歌うことにした。

 所属事務所ロエン・エンターテインメントの関係者は「日本ではIUを“アイドルとミュージシャンの中間”と評価している。顔はかわいいが、ギターも弾けて歌もうまく、作詞作曲もできるという点が好まれている。今回のショーケースは、IUというアーティストを日本のファンに紹介する場となるので、韓国での活動と同じように、歌唱力を示せるようにする予定」と説明した。

■バラードにバラエティー、ギャップが売りの「2AM」

 1月11日に日本でデビューシングル「Never Let You Go~死んでも離さない~」をリリースした2AMは、韓国初の「バラード・アイドル・グループ」。抜群の歌唱力に加え、バラエティーセンスまで兼ね備えている点が強みだ。実際に、日本でも2PMの“意外性”に注目が集まっている。

 マネジメントを担当するビッグヒット・エンターテインメントの関係者は「日本で活動する韓国のバラードグループはいない。2AMの場合、アイドルグループでありながら、バラードを歌うという点が魅力的に思われているようだ。また、メンバーが出演したバラエティー番組『私たち結婚しました』(MBC)やコンサートを見て、バラエティーセンスがあるとして興味を示している」と明かした。

 それだけに2AMは、CDのプロモーションやコンサートはもちろん、バラエティー番組にも出演し、多方面で活動を展開する計画。そのため、1年前から日本人講師に日本語のプライベートレッスンを受け、入念な準備を重ねてきた上、歌詞の意味を十分に伝えるため、日本の作曲家とも頻繁にコミュニケーションを取った。


 関係者は「歌詞の伝達や表現が重要。そのため、日本語の歌詞を見て、自分たちが思っていた感覚が生きていると感じたときに、本格的にレコーディングを始めた」と説明した。

K-POP、2012年の注目株は?

■“マルチ”なキム・ヒョンジュン、SS501を飛び出しソロ活動

 キム・ヒョンジュンも日本での活動を本格的に開始する。昨年1年間、歌手活動と俳優活動を平行しながら、ソロデビューに力を入れてきただけに、今回は「SS501のキム・ヒョンジュン」ではなく、「ソロアーティスト、キム・ヒョンジュン」として、グループではなくソロでしか見せられない魅力をアピールすることに焦点を合わせる戦略だ。

 そのため、1月25日に日本でリリースされるシングルは、「KISS KISS」「Lucky Guy」「Break Down」などソロアルバムの収録曲だけで構成。所属事務所キーイーストの関係者は「アルバムはもちろん、コンサートの曲目も、ソロデビュー後に発表した曲で構成した。SS501時代の曲は入れなかった」と明かした。

 これとともに、日本語の勉強も再開。SS501として日本に進出した際にも日本語を勉強したことがあるが、より高い日本語力を養うため、再び勉強することにした。関係者は「現在、日本語を聞き取り、ユーモアを交えて答えるぐらいの日本語力は持っている。これまでスケジュールがタイトで、日本語の勉強ができなかったが、最近再び勉強を始めた」と語った。

 それぞれの個性を生かし、日本進出を果たしたIU、2AM、キム・ヒョンジュンに対する日本での反応は熱い。2AMは1月11日にリリースした「Never Let You Go~死んでも離さない~」がオリコンのシングル週間ランキングで3位にランクイン。キム・ヒョンジュンも昨年11月、日本で全国ツアーファンミーティングを開催し、本格的な活動に向け、基盤を整えた。また、IUのデビューショーケースに注がれる日本メディアの関心も高い。彼らが新しいK-POPの流れを作ることができるのか、注目される。

K-POP、2012年の注目株は?

ペク・ジウン記者
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