イ・サンヨプは、昨年1月に除隊後、ドラマ『マイダス』、映画『ちりも積もればロマンス』など精力的に作品に出演、一躍注目新人として浮上している俳優だ。ドラマ『ミス・リプリー』ではパク・ユチョン演じるユヒョンの親友チョルジン役を演じ、強い印象を残したイ・サンヨプが、ドラマについて、また演技への思いなどを語った。
―『ミス・リプリー』出演を決めた理由は。
「ユチョンと共演するのも期待できましたし、結果として、たくさんの良い共演者に巡り合えてよかったですし、元々カン・へジョンさんのファンなので、共演できて光栄でした」
―東大出身エリートのチョルジンの役作りはどのようにされましたか。
「ユヒョンは静かで穏やかな人物なのに反し、友人のチョルジンは活発な友達でありながら兄貴的な存在でもあるので、そこにフォーカスを合わせて役作りしました。どちらかというと活発なエリートなので、話すときにはゆったりと、しかしハキハキと言おうと頑張りました。そのためNGもたくさん出しましたが(笑)。時々、『これはエリートというよりちょっとお茶目なチョルジンです』と言い張って、NGもたくさん出しました。それから、目線も迷いなく真っ直ぐにしようと努力しました」
―ご自身とチョルジンの似ている点、違う点は。
「明るくてよく笑うところは似ていますが、チョルジンをもどかしく思ったこともたびたびありました。最初もらったシナリオとはちょっと変わってしまいましたが、もともとヒジュ(カン・へジョン)に恋する役だったんですが、ヒジュがユヒョンを好きなのを隣で見守りながら、『僕と結ばれないなら、ユヒョンと幸せになってほしい』と思うところが納得いきませんでした。僕なら『あいつより僕のほうが良いと思う!』と言うと思います。そんな、ずっと見守っているような性格は僕とはちょっと違うと思います」
―ミリ役のイ・ダへさんはどんな方でしたか。
「撮影の時に初めて会いましたが、完全に『ミリ』になりきっている様子だったので、最初はちょっと(関係が)ぎこちなかったです。しかし、話をしてみたら、頭脳明晰で相手をリラックスさせるコツがわかる、いい女優さんでした」
―ユチョンさんとは、現場ではどんな感じでしたか。
「覚えているのは…『ミス・リプリー』は夜中の零時にセットに入り、朝日を見ながら撮影を終えます。最初はついていくのに精いっぱいでしたが、ある瞬間からユチョンさんと僕の息がぴったり合うことに気が付きました。帰り道には、『今日ほんとによかったよ!』とお互い激励のメールをやりとりしていましたね」
―カン・へジョンさんが大好きとのことですが、共演した感想は。
「カン・へジョンさんはサッカーでいうと、本当に頼れるミッドフィルダーのようです。強弱の調整が本当に絶妙です。たとえば、僕がどんな演技をしようが、それを受けてそのまま返してくれるので、本当に楽でした。最高のミッドフィルダーです! あ~ヘジョンさんに会いたいです。へジョンさんの娘さんや、(ご主人の)Tabloさんにも」
―最も印象深かったシーンは。
「僕の出演シーンだったからかも知れませんが、済州島でへジョンさんと二人で座って話すシーンですね。僕はヒジュが好きだけど言えず、ヒジュはユヒョンが好きだけど言えない状況でした。そのときの会話がとても心苦しかったです。それで印象深いです」
―最も大変だったシーンは。
「やはり、夜中に撮影したユヒョンのオフィスシーンですね。僕の待機時間も長く、またせりふも長かった! 僕が長々としゃべるとユヒョンは『だよね』と答え、それから僕がまたワーッとしゃべったら、『わかった』って…(大笑)。それが一番大変でしたが、一番記憶に残っていますね」